諸外国の反応についての記事があります。
こういうのを見ると、性暴力や性犯罪に対するスタンスが、
日本と欧米の民主主義国とで差があると、わたしは思います。
「伊藤詩織さん「声」あげ感じた“海外”とのセクハラ意識の違い」
伊藤詩織さん
— 伊藤詩織さんをすごく応援する会 #MeToo (@ouenshiori) 2018年2月17日
「運動の発祥の地のアメリカは当然として、私が驚いたのはスウェーデンの反響のすさまじさ。人口はそれほど多くないのに、インタビューが掲載されたとたん、多くのメッセージが私の元に届きました。」https://t.co/FQHzNO2pqE
記事ではスウェーデンの反応について触れています。
詩織さんにたくさんの応援のメッセージが送られ、
さらに日本の性犯罪救済センターに寄付を送るかたもいたのでした。
「運動の発祥の地のアメリカは当然として、
私が驚いたのはスウェーデンの反響のすさまじさ。
人口はそれほど多くないのに、インタビューが掲載されたとたん、
多くのメッセージが私の元に届きました。
激励に加えて、同じサバイバーの方からの
『勇気をもらった』という声も多かった。
わざわざスウェーデンから日本の性犯罪救済センターに
寄付を送ってくれた方もいました」(伊藤さん・以下同)
伊藤さんがインタビューのなかで、
「日本では性暴力救済センターやスタッフの数が足りていない」と
話しているのを読んでくれての行動だった。
スウェーデンでの反響はとても大きいとあります。
性暴力の問題には敏感に反応するかたが多いのでしょう。
やはりスウェーデンは性暴力対策の先進国だと実感させられます。
外国で人権水準が遅れているがゆえに、
自分の国ではほとんど解決しているような問題で
苦しんでいる人いると、手を差し伸べたいと
考える人もいらっしゃると思います。
スウェーデンにそう考えたかたが多かったということだと思います。
ほかに記事で指摘している「アジア圏からの
実名での声はまだ少ない」を見ておきたいと思います。
「昨年10月の『Black Box』の出版を機に、
アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』はじめ
イギリスのBBCやフランスなど海外メディアからの取材が殺到しました。
『#MeToo』運動のうねりのなかで、各国の女性が声を上げ始めていますが、
やはりアジア圏からの実名での声はまだ少ないからでしょう」
性暴力対策に関しては、日本はいまだ「アジア」であり、
欧米の民主主義国から立ち遅れているということです。
日本は女性の警察官の割合がきわめて低く、
強姦の認知率もとても低くなっています。
どちらの割合もインドと同じくらいの水準です。
「警察官の女性比率と強姦の認知件数」
女性警官率と強姦認知。
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2017年10月25日
日印では,事件は闇に葬られる。 pic.twitter.com/NCHmx4CaSd
このように数字で表現されることも
日本は欧米の民主主義国からはだいぶ遅れています。
性暴力に対する意識や、性暴力被害の訴えやすさといった、
数字で表現されないことも、同様ということです。
日本の保守的な人や国粋主義的な人は、
「日本は先進国で治安がいいから性犯罪も少なく、
そこらへんの欧米諸国より安全な国だ」などと
思っていることも少なくないと思います。
そんな日本に対する自己認識は「幻想」と言えます。