2018年02月27日

toujyouka016.jpg 別姓推進派は少数のモンスター?

選択的夫婦別姓の実現を求めるかたを
モンスタークレーマー呼ばわりするツイートがあります。



 


ここでの問題は以下の3つがあると思います。

1. 「たった一人の親のせいで」
選択的夫婦別姓の実現を望む人は少数か?
(希望者の人数)

2. 「モンスターって怖いね」
選択的夫婦別姓の実現を望む人はモンスターか?
(活動の手法)

3. 「皆で機嫌良く共有していた文化」
「誰も望まぬ「箇々で」のルール」
現行の夫婦同姓の強制をみんなが望んでいて、
選択的夫婦別姓の導入はだれも望んでいないか?
(世論の支持)



>1.「希望者の人数」について

2月10日に発表された内閣府の世論調査によると、
選択的夫婦別姓の導入に「賛成」は42.5%で、
そのうちの19.8%が自分は夫婦別姓を「希望する」と答えています。
よって全体の8.4%が夫婦別姓を希望する人です。

「家族の法制に関する世論調査」

「賛成」と答えたかたのうち「どちらともいえない」と
「わからない」を合わせて、32.7%あります。
これらの人たちも夫婦別姓を選択する可能性があると
考えられるので、夫婦別姓を選ぶかたは、
全体の15-20%程度になるでしょう。


20代と30代の首都圏で働く女性という、
結婚が目前の課題になっている人たちだけを
対象にしたウートピのアンケートでは、
夫婦別姓が認められた場合、自分は夫婦別姓を選択する
というかたは63%で、全体の3分の2近い割合でした。

「非改姓結婚希望が6割以上」

夫婦別姓が可能になったら、あなたは?

これだけのかたたちが、夫婦別姓を選択すると
言っているのですから、選択的夫婦別姓を希望するかたは
じゅうぶんな多数であり、「たった一人の」などという
少数の特例ではまったくないでしょう。


2.「活動の手法」について

選択的夫婦別姓の実現を求めるかたは、
先日の青野慶久氏らによる夫婦別姓訴訟を始め、
議員を囲んでの院内集会を開いたり、
2009年の民主党政権の樹立など、選択的夫婦別姓の実現を
公約とする政党を支持したりしています。

院内集会なんてわりと頻繁に開いていると思います。
また直接手紙を送ったり会ったりするといった、
さまざまなかたちで国会議員や地方議員と
個別にコンタクトを取るかたもいらっしゃります。


夫婦別姓を実践するかたや希望するかたが、
メディアの取材を受けて、それが記事になることもあります。
個人でブログやサイトを作って情報発信しているかたも、
わたしを含めてたくさんいます。

これらはすべて民主社会の市民としての
正当な権利を行使しているものですし、
また正当な言論の自由を駆使しているものです。
よって「モンスター」ではぜんぜんないです。


>3.「世論の支持」について

2月10日の内閣府の世論調査では、選択的夫婦別姓に
「賛成」する42.5%のうち、47.4%のかたが、
自分は夫婦別姓を「希望しない」と答えています。
全体の約2割程度のかたが、自分と無関係な
他人の選択を認めていることになります。

「図17 別姓の希望」

2015年12月の東京新聞のアンケートでは、
自分は夫婦同姓を選択するが、選択的夫婦別姓の導入には賛成と
答えたかは、男性の53.2%、女性の57.1%でした。

「東京新聞・別姓のアンケート」

「選択的夫婦別姓」どう思う?

自分は夫婦同姓を選択するが、選択的夫婦別姓の導入には
賛成するかたは、かなりたくさんいると言えます。
夫婦同姓の強制は「皆で機嫌良く共有して」いないし、
選択的夫婦別姓を導入することは「誰も望まぬ
「箇々で」のルール」でもない、ということになります。

posted by たんぽぽ at 06:45 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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