2018年03月05日

toujyouka016.jpg 別姓反対派の不適切なたとえ

2月27日エントリ3月2日エントリでご紹介した、
選択的夫婦別姓の推進派を「モンスター」呼ばわりする
ツイートですが、持ち出しているたとえが不適切で、
そもそもまとを外していると思います。


 
このラジオ番組は、全員が「いただきます」を
言わないよう、学校が方針を変更したというお話です。
導入したい制度が「全員夫婦別姓とすることを義務付ける」であれば、
このたとえはいちおう成り立つでしょう。
「いただきます」を「言う」が夫婦同姓に、
「言わない」が夫婦別姓に対応すると考えられるからです。

実際に導入したい制度は選択的夫婦別姓です。
「夫婦別姓、夫婦同姓のどちらでも選べる」というものです。
あえて言うなら「いただきますを言うことも
言わないこともどちらでも選べる」ようになった
学校を持ってこないと、たとえとして不当です。



こういう不可解なたとえ話を持ち出すのを見ると、
いったいなにをしたいのかと思います。
(ひとつ目のツイートから「いただきます」のお話です。
最初からたとえ話でしか議論する気がないようです。)

たとえが適切ならまだ議論する意義もあると思いますが、
この場合はあきらかに外しています。
相手は外していることを指摘する必要が出てくるので、
無駄に時間と労力を使うことになり、
肝心の本題の議論に入れないことになります。

たとえ話なんてまだるっこしいことをしないで、
選択的夫婦別姓の問題を直接論じればいいと思います。
そのほうがずっと簡潔で建設的になるでしょう。
それとも選択的夫婦別姓の問題をまともに議論しても
かなわないから、たとえ話でお茶を濁そうというのでしょうか?

本人は本当に自分のたとえ話が適切だと
思っていることもあるだろうとは思います。
論点を拡散させて煙に巻こうとか、
議論を抽象化して論点をわかりにくくしようといった、
戦略的なものもあるかもしれないです。



posted by たんぽぽ at 22:50 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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