2018年03月10日

toujyouka016.jpg 母親が親権を得るのは男性差別?

補助ブログの1月27日エントリでお話した、
「選択的夫婦別姓が実現しなくても我慢しろ」という
主旨のことを言ってのけた人は、
共同親権問題に強い関心があるようです。

この選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は、
日本では片親親権しか認められず、離婚のとき多くの場合
母親が親権を得ることは「男性差別」だ、などと言ってきました。

 


離婚して親権を母親が得ることが多いのは、
「子どもは女がみるもの」「男は子どもをみなくていい」
という社会通念が反映されたものだと思います。
男性の既得権であり「女性差別」の結果ということです。

子どもをみないほうが有利なのは、言うまでもないです。
子どもを連れていないことで行動の自由度が高くなります。
子どもにかかる経済的負担もないです。


日本はOECD加盟国の中で、ひとり親世帯の
貧困率が唯一50%を超えていて、最高レベルです。
このひとり親世帯は多くが母子家庭ですから、
離婚して子どもを引き取った母親は
50%以上の確率で貧困世帯になるということです。

「日本のひとり親世帯の貧困率」

18歳未満の子供がいる世帯の貧困率

親権を得た母親はこんな困窮した事態におちいるのに、
どこが「男性差別をしている」のかと思います。
貧困を余儀なくされる母子家庭のほうこそ
差別されているのが、厳然たる現状だと思います。


「男性差別」などと言っている時点で、
最初のツイートのジェンダー問題に対する認識は、
程度がうかがいしれるというものです。

それはたいてい女性差別の産物であり、
男性が得ていた既得権が、時代が変わって社会情勢が
変化して、男性にとって負担や不利益となって
跳ね返ってきたということです。
「親権は母親が得る」もそのひとつということです。

「男性差別論者の精神構造」
「男性差別論者の精神構造(2)」

posted by たんぽぽ at 20:42 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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