じゅうぶん理解を得るようにしないと「しこり」が残る、
などと「心配」しているかたがいらっしゃります。
生まれつきのもので個人の努力ではどうしようもない性の概念でさえも時間かかったのだから、家族の概念を変えるのはそう簡単なことではないのは明らか。ここを相手に対する理解なしに強引に押し通してしまうと、受け入れられないで後々までしこりになるような気がするんだけどな。
— NEZUKOCHAN (@nezukochan) 2018年3月4日
「しこり」が残ると、具体的にはどのような事態を
選択的夫婦別姓の反対派は引き起こすと、
上述のツイートのかたはお考えなのかと思います。
選択的夫婦別姓が実現したあかつきには、
反対派諸氏は「キュー・クラックス・クラン」並みの
危険な結社を作るなんてことになるなら、
推進派のかたたちもなにか考えると思いますよ。
2013年12月に婚外子の相続差別が廃止されるとき、
自民党の反対派議員たちは猛烈に吹き上がりました。
彼らは最終的に民法改正に応じましたが、
「家族のきずなを守る特命委員会」という
議連を作ることを「代償」とすることになりました。
「違憲判決に反対論噴出」
「違憲判決に挑戦する自民」
「違憲判決に反対論噴出」
家族やジェンダーに因習・反動的な人たちにとって、
容認できない度合いは、婚外子の相続差別撤廃より、
選択的夫婦別姓の実現のほうが上だと思います。
それゆえ選択的夫婦別姓が実現した場合、
「家族のきずなを守る特命委員会」のような
議連を作る以上のことをすることは考えられます。
彼らはなにか怖いことを「やらかす」ことはないかと、
わたしも少し考えてはいます。
「選択的夫婦別姓が実現したら反対派はどうなるか」
選択的夫婦別姓の推進派としては、
認められて当然の権利を主張しているまでです。
「しこりが残る」なんて、権利侵害をする人たちの
顔色をうかがって、自分たちの権利の主張を
遠慮させられるいわれはないことです。
また推進派が「やらかす」ことを気にして、
権利侵害をする人たちに恐れをなしたら、
彼らの「脅しに屈した」ということでもあります。
権利を主張する立場としては、もっともやっては
ならないことのひとつだと思います。
「しこりが残る」も「やらかす」も、
これまで権利侵害を続けてきた人たちの問題であり、
彼らが自分たちで解決することが本来です。
選択的夫婦別姓の推進派が、いちいち気を使って
責任を取ってあげることではないです。
最初のツイートのかたは、このまま選択的夫婦別姓を
認めないで権利侵害を続けることで、
選択的夫婦別姓の希望者や推進派の中に
「しこり」が残ることは考えないのかと思います。
「相手に対する理解なしに強引に押し通す」と
「しこり」が残ると、最初のツイートのかたは言ってます。
それはまさに、選択的夫婦別姓の反対派がやっています。
「モンスターは別姓反対派」
「非共存派こそモンスター」
選択的夫婦別姓法案は、法制審議会の答申書以来、
22年間ろくに審議されず放置されています。
野党各党が毎年のように共同で提出しますが、
与党の自民党は審議に応じず、いつも廃案にします。
「国会で議論しないのはなぜか?」
自民党の法務部会で、選択的夫婦別姓法案の議論が
なされたときも、反対派議員はけんか腰だったり、
因縁をつけたり、恫喝したり、さらには
「オレの目の黒いうちは、別姓など絶対に許さない」なんて、
感情むき出しの態度をあらわにするものもいます。
「自民党法務部会の実態 民法改正法案提出阻止の現場」
日本会議系の団体など、選択的夫婦別姓に
反対する組織は、自民党の推進派議員の事務所に、
業務に支障をきたすくらいの、大量のファックスを
送りつけることもありました。
内容も事実無根だったり誹謗中傷レベルです。
「反対派の抵抗 反対派たちの集団ヒステリー」
相手の理解を度外視した強引な押し通しを、
選択的夫婦別姓の反対派は何度もしているわけです。
最初のツイートのかたの基準でいけば、
夫婦別姓の推進派や希望者には、現時点でも相当に
「しこり」が残っているのではないかと、
心配する必要があることになるでしょう。
それとも「選択的夫婦別姓の希望者なんて
どうせ被差別マイノリティ。だからいくら強引な
やりかたで踏みにじってもかまわない。
それで『しこり』が残っても知ったことではない」
とでも考えているのでしょうか?
こうしたことで「しこり」とか感情的なことを
問題にする人は、いつも権利侵害や
差別をする人たちのことばかり心配すると思います。
権利侵害や差別をされる人たちのことを
問題にすることはないようです。