2018年05月26日

mar0006.gifHPVワクチン・無料公開講座

子宮頸がんワクチンの接種について、
理解を深めてもらうための無料公開講座が、
1ヶ月ほど前の4月22日ですが、埼玉でありました。
主催は埼玉県医師会と、日本産婦人科医師会、埼玉産婦人科医師会です。

「子宮頸がんワクチン 理解深めて 無料公開講座 さいたまで22日 /埼玉」

 
子宮頸(けい)がんなどを予防するHPV(ヒトパピローマウイルス)
ワクチンの定期接種の積極的呼びかけが
2013年に一時中止されてから、6月で5年を迎える。

HPVワクチンは現在も安全性を巡る議論が続いている。
県医師会などは「専門家から知識を得て接種の判断材料にしてほしい」と
22日、県民健康センター(さいたま市浦和区)で
一般市民を対象にした公開講座「子宮頸がんをなくそう 
子宮頸がんとワクチンの正しい知識」を開催する。



とても残念なことに、日本では子宮頸がんワクチンに
副反応があると広く信じられ、その副反応が起きることが
危険だというので、接種を控える人がほとんどです。

子宮頸がんワクチンの副反応と思われているものは、
実はそのほとんどが心因性の症状です。
ワクチン副反応説には科学的、医学的には根拠がなく、
ワクチンの接種を控える必要はないということです。

「HPVワクチン薬害説のメモ」

ワクチンを接種しないことによる危険は言わずもがなです。
それで子宮頸がんワクチンについて適切な理解を
持ってもらうことで、接種率を高めるために、
医師会などが公開講座を行なうことになります。

専門家による子宮頸がんワクチンの公開講座は、
全国ではどのくらい行なわれているのかと思います。
日本で子宮頸がんワクチンが理不尽に危険視され、
接種する人が実質的にいない状況をかんがみれば、
ワクチンについて適切な理解を広めるための活動は、
地味ではありますが、積極的に行なう必要があるでしょう。


子宮頸がんワクチンに副反応があると
日本で広く信じられる契機となったのは、
2013年3月に報道されたひとつの新聞記事です。
ここでワクチンの副反応ではないかと思われる症状が
出ている中学生が取り上げられたのでした。

「HPVワクチン薬害説の起源」

この時点では本当にワクチンの副反応の可能性も考えられました。
専門家が調査する必要もあったことです。
それゆえ最初の報道は適切なものだったと言えます。

問題なのはそのあと子宮頸がんワクチンの副反応に
科学的、医学的根拠がないことが示されても
ワクチンを危険視するマスコミの論調は変わらないことです。
2013年3月に最初のワクチン副反応説の記事が出てから、
子宮頸がんワクチンに対するマスコミの論調は、
ポジティブからネガティブへと一転したままです。

津田さん作成のグラフ。医師がネガティブと評価した記事の割合が増えている。

現在の日本でふつうにマスコミに接していても、
子宮頸がんワクチンに関する適切な情報は、
ほとんど得られないということです。
そうなると専門家による無料公開講座といった、
ワクチンに対する適切な理解を広める活動が、
よりいっそう必要かつ重要ということになります。


日本で子宮頸がんワクチンを接種する人がいなくなった
より直接の原因は、2013年6月に厚生労働省が、
ワクチンの接種を実質的に中止したことによります。

子宮頸がんワクチンの副反応をマスコミが取り上げた
最初の記事から3ヶ月しか経っていないですから、
厚生労働省の動きは早かったことになります。

「HPVワクチン・日本の中止」

子宮頸がんワクチンの経緯

厚生労働省の扱いは正確には「積極的な接種勧奨の差し控え」です。
子宮頸がんワクチンの接種を中止にはしていないので、
現在も希望するかたは接種を受けられます。

それでもかつては7割程度だった接種率が、
「差し控え」により数パーセントにまで減っています。
接種する人がいなくなったも同然であり、
実質的に中止にしたと言えるレベルとなっています。

積極的干渉の中止以降、定期接種を受ける人は激減している。
県によると、13年度に県内でHPVワクチンの定期接種を
1回でも受けた人は延べ1万5819人にのぼったが、
14年度770人▽15年度379人▽16年度285人−−だった。
日本産婦人科医会常務理事の平田善男医師(64)は
「HPVワクチンについてはさまざまな情報があり不安だと思う。
保護者や学校関係者にぜひ聞いてほしい」と話す。

大阪府S市の中学1年女子の初回接種率(子宮頸がんワクチン)



厚生労働省はなぜ「接種勧奨の差し控え」なんて
まだるっこしい扱いにするのかと思います。
子宮頸がんワクチンの薬害と思われているものは、
実は多くは心因性のものという見解も、厚生労働省は示しています。

「あの激しいけいれんは本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか」

去る9月17日、専門家らによる厚生労働省のワクチン副反応検討部会が行われた。
子宮頸がんワクチンについて議論したのは1年2カ月ぶり。
部会は今回も「ワクチンによる重篤な副反応の多くは
心的なものが引き起こす身体の症状」との見解は覆さなかったが、
「積極的な接種勧奨の差し控え」という奇妙な日本語の判断も継続するとした。
差し控えにより接種率はかつての7割から数%にまで落ち込んでいる。

ワクチン薬害説は実は科学的根拠がないという事実も
否定できないので、子宮頸がんワクチンは危険だと言いたいけれど、
はっきり言えないということなのかもしれないです。

あるいは「われわれは接種の推奨を差し控えただけだ、
接種するかしないかは任意だから、接種を控えた人の責任だ」とか、
「われわれは心因性のものだと認識している、
接種を控えた人がそれを薬害だと勝手に思っただけだ」とか、
言い逃れるためではないかと、思ったりもしています。



付記:

最初の無料公開講座についての毎日の記事は、
「子宮頸がんワクチンについて適切な認識を持ってもらう」
という主旨の書きかたをしているだけで、
「子宮頸がんワクチンの薬害説に科学的根拠はない」
というところまでは書いていないです。

医師会による公開講座についての記事なのに、
なんだか腰の引けたような書きかただと思いますが、
ワクチンの薬害説についての見解まで書かないことが
「中立的な書きかた」なのでしょうか?

posted by たんぽぽ at 23:41 | Comment(0) | 疑似科学(にせ科学) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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