2018年06月30日

mar0006.gif東大生の父母の職業分布

6月25日エントリ6月29日エントリの続き。

データえっせいの2015年2月5日エントリには、
東大生の親の職業分布について調べています。
今度はこれを見てみたいと思います。

「東大生の父母の職業」

 
データの作りかたはエントリを直接ご覧いただくとして、
ここでは結果を見ることにします。
今回の「一般群」は45-54歳の男性全体と女性全体です。

東大生の父母の職業


「一般群」と「東大生」との差は歴然としています。
東大生の父親の職業は、管理職が43.4%、専門・技術が34.8%です。
一般群の男性の職業はこれらは3.4%と15.3%です。
東大生の父親は社会一般の全体と比べて
管理職と、専門・技術職が圧倒的に多いことになります。


東大生は「インテリ」の家庭から出やすいということです。
インテリの家庭は、子どももインテリになりやすい、
子どももインテリになることが有利だ、ということです。

父親がインテリの家庭なら、家に本がたくさんあったりとか、
学術的な情報に子どもが接しやすい環境でしょう。
また家庭に学術的な雰囲気があることで、
子どもは自分も大学へ行って専門的な職種につくことを、
当たり前のように考えることになります。

さらに父親も自分が知的職業についていることで、
子どもも大学へ行って自分と同じように
知的職業につくことに理解があったり、
あたり前のように思うことも多くなります。


「蛙の子は蛙」ということです。
この傾向は、日本よりずっと教育に対する公的支援が
充実していて、貧困家庭の子どもが高等教育を受けることの
経済的不利が少ない国でも、見られると思います。

「教育の機会均等」と立派なことを言っても、
階級は固定される傾向があるということです。
政府や行政で解決できるのは、基本的にお金に関することです。
そしてお金以外のところで差がついて、
「蛙の子は蛙」になるということです。

ご自分やまわりの友人知人を見て、
きょうだいが何人かいる家庭の場合、
判で押したようにきょうだい全員が同じ高校に入ることも、
ざらにあったのではないかと思います。

経済的なこと以外で、階級が固定される要素があるのですから、
政府や行政ができる経済的支援を積極的に行なって、
お金に関することだけでも、家庭環境による差が
極力つかないようにすることが、大事ということです。


母親の職業についても同様のことは見られます。
「管理職」「専門・技術職」は東大生の母親のほうが
一般群の女性よりも割合が高くなっています。
やはり「蛙の子は蛙」現象が起きていると言えます。

このほかに、東大生の母親は一般群の女性とくらべて、
専業主婦の割合が高いという、男性にない特徴があります。
東大生の母親は39.5%、一般群の女性は26.1%です。
これは記事の著者のかたも、編集者のかたも意外だったようです。

母親でも管理職と専門・技術職の優位性が目立っていますが,
東大生の母親では無職(≒専業主婦)が39.5%と最多です。
へえ,付きっきりで勉強をみてきた母親が多いのでしょうか。
私もですが,某雑誌の編集者さんも驚いていました。


理由ですが、記事著者が考えているように、
専業主婦の母親は、子どもの教育に対して
(お金以外の)リソースを割きやすいことはありそうです。

3年ほど前に、息子さん3人を全員東大理科3類に
入学させたという、お受験ママが話題になりました。
この母親も専業主婦でした。

「受験に恋愛は無駄なのか?」
「息子3人を東大に入れた佐藤ママ「受験に恋愛は無駄です」」

専業主婦をやっていると、自分に生きがいがないので、
子どもに自分の生きがいを託そうとして、
子どもの教育に熱心になることもありそうです。


母親が専業主婦ということは、父親はかなり高収入のはずです。
そうでないと、専業主婦の妻を養えないからです。
年収が高い家庭は、子どもが東大生の割合が
一般群よりずっと高いことは、すでに見てきました。

東大生の母親に専業主婦の割合が高いのは、
父親の年収と職業がリンクしているということだと思います。

注目すべきは,父親の管理職比と母親の主婦比の高さでしょうか。
先の記事で東大生の家庭の57%が年収950万超であることを
知ったのですが,今回の職業分布をみるとさもありなんです。
見事にリンクしています。


この結果は、父親が管理職か技術・専門職で
母親が専業主婦である家庭の子どもに東大生が
多くなることを、示していることになるでしょう。

これは日本社会は「父親が働き母親が専業主婦」という、
高度経済成長期以来の「理想の家庭」に最適化されている、
ということではないかと、わたしは思います。

父親が管理職か技術・専門職で年収が1000万円以上なら、
「理想」の度合いはさらに強まるでしょう。
日本社会は「理想の家庭」に有利なことが多いのだろう、
という抽象的な理由を、最後に述べておきます。

posted by たんぽぽ at 16:45 | Comment(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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