2018年07月25日

toujyouka016.jpg 詩織さんに被害者落ち度論(2)

7月13日エントリで、BBC2のドキュメンタリー
「日本の秘められた恥」の視聴者からの意見を見てきました。

「日本の秘められた恥・視聴者の意見」
「BBC2「日本の秘められた恥」・視聴者からの意見」

これらの意見のうち以下のコメントは、
自民党の杉田水脈のことを言っています。
7月22日エントリで少し触れましたが、
杉田水脈は伊藤詩織さんが受けた性被害に対して、
典型的な「被害者落ち度論」を展開しています。
 
 
https://hbol.jp/170037/2
「『男性の前で飲みすぎるのが悪い』なんてことを言う人は、
明らかにフェミニストじゃない。
こういうことを言う女性がいるのは絶望的で、とても悲しくなりますね。
私自身、日本で(性的に)酷い目にあった知り合いを知っていますし、
私も嫌な思いをしたことがあります。
そういった被害を日本人の人に言わないのは、
まさにこういう(杉田氏のような)意見が多いからです。
「なんてことなの!? 『男性と飲むのが間違い』って完全に狂ってる。
いまだにこれだけ男女差があるって考えると、
とても悲しいし、感情的になってしまいます。
こういったニュースを見たり、本を読むと
女性が悪いって風潮が強いみたいだね。
今回の番組でも衆院議員が『飲みすぎたのが悪い』って言ってるけど、
イカレてるよ。

はっきり言及していないですが、このコメントも
杉田水脈のことを指していると思います。

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-44638987
何がいやだって、女性が女性を攻撃してること。
被害者を支えるんじゃなくて、女性が彼女を責めてる……。
犯罪を犯した男を責めなさいよ!」と書いた。


複数人が指摘している「男性の前で飲みすぎるのが悪い」は、
以下の発言を指しているものと思います。

「BBCドキュメンタリー「Japan’s Secret Shame(日本の秘められた恥)」 書き起こし&和訳 C」

杉田水脈 (自民党・衆議院議員) : 
彼女の場合は明らかに、女としても落ち度がありますよね? 
男性の前でそれだけ飲んで、記憶をなくしてっていうような形で。
社会に出て来て、女性として働いているのであれば、
それは嫌な人から声をかけられますし、
それをきっちり断ったりとかするのもそれもスキルのうちですし。

BBCからの取材のあとも、杉田水脈は同じ主旨のことを言っています。



杉田水脈のことを「明らかにフェミニストじゃない」と
言っているコメントもあって、なんのことだ?と
思うかたもいるかも入れないです。

杉田水脈は男女同権論者を自称しているらしいです。
「デイリーメール」の記事では、杉田水脈のことを
「self-professed feminist(自称フェミニスト)」と
紹介しています。

「Aspiring reporter, 28, claims she was drugged and raped
by a TV journalist after she met him to discuss career advice」


When Ito spoke out, she was even mocked by a former MP -
and self-professed feminist - Mio Sugita, who said her claims were 'false',
and that 'drinking that much in front of a man'
was a 'clear error' on Ito's part.

伊藤詩織は話し終わったあとも、前述の衆議院議員で
自称フェミニストの杉田水脈から誹謗されていた。
杉田によると、伊藤の抗議は「お門違い」であり、
「男性の前でお酒を飲みすぎること」が
「あきらかな落ち度である」ということになる。

杉田水脈が、自分は男女同権論者とかフェミニストと
称している直接の記事は、見つけられなかったです。
ご存知でしたら教えていただけたらと思います。


性暴力被害にあった女性に対して
「男性の前で飲みすぎるのが悪い」などと言う人が
男女同権論者とかフェミニストでないのはあきらかです。

このような被害者落ち度論は、性暴力被害に理解のない
ジェンダー差別論者の典型的な思考です。
フェミニズムはこうした被害者落ち度論をきびしく批判します。

杉田水脈が本当に自分は男女同権論者とか
フェミニストだと言っているなら、外国のメディアで
「feminist」の前に「self-professed(自称)」が
つくのはごもっともなことです。


杉田水脈はどう見ても右翼議員だと思います。
以前は次世代の党に所属していたくらいです。
そのような議員がジェンダー問題に対して差別的で、
性暴力被害にもまったく理解がなくても、
日本で暮らしている人には意外性はないだろうと思います。

外国のかたからは、杉田水脈のような
ジェンダー差別的な女性は、どう見えるかと思います。
右翼議員であっても女性であれば、性暴力被害に対して
無理解な人は、ほとんどいないのでしょうか。

ドキュメンタリーに意見を寄せたかたには、
杉田水脈はかなり異常なようで、みなさん衝撃を受けています。
女性が性暴力被害を攻撃していることに
はっきり嫌悪を表明するかたもいます。

posted by たんぽぽ at 00:02 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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