2018年07月29日

mar0006.gif杉田水脈・辞職を求める抗議運動

自民党の衆議院議員の杉田水脈による
「同性カップルには生産性がない」発言に対して
性的少数者の当事者や支援団体による抗議運動が、
自民党本部前で7月27日に行なわれました。

「#0727杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議」

「抗議 杉田議員辞職を 自民党前、LGBTなど5000人」
(はてなブックマーク)
「杉田水脈議員の辞職を求める抗議運動に約5000人。「人権無視する議員はいらない」と声が上がった」
(はてなブックマーク)

 
抗議活動は27日19時〜自民党本部前で行われます!
最寄駅:永田町

杉田水脈衆議院議員(自民党)が『新潮45』に寄稿した
論考「『LGBT』支援の度が過ぎる」に対し、
7月27日に自民党本部前で実施される抗議活動に連帯し、
東京レインボープライドも参加します。共に抗議の声をあげましょう。

自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(比例中国ブロック)が
月刊誌への寄稿でLGBTなど性的少数者について
「子どもを作らない、つまり生産性がない」などと主張した問題で、
当事者や支援者らが27日、東京都千代田区の
自民党本部前で杉田氏の辞職を求める抗議活動をした。


参加者は5000人ほどになりました。
大規模な抗議活動になったようです。


差別的な発言は放置しても、やむことはないでしょう。
差別的発言をなくすためには、かならずだれかが
批判や抗議をする必要があることだと思います。

支援活動を長年続ける原ミナ汰さんは
「差別的な暴言は顔に唾を吐かれるのに等しい。
今までは唾を吐かれても、いつかやむと思って黙ってきたが、
暴言はボディーブローのように効いてくる。
やめてくださいと言わないといけない」とアピールした。

批判や抗議があっても、差別主義者たちは
それが差別だと理解しないことはめずらしくないです。
批判や抗議がなければ、発言した本人や、
発言者とおなじような認識の人たちは、
なおさら差別であることを理解しないでしょう。

差別発言に対して批判や抗議をしなければ、
同じような差別的な思想や考えを持った人たちは、
「あのようなことは言ってもいいのだ」と思って、
自信を持つようになります。
こうして差別は温存され蔓延していくということです。


差別主義者の中には批判や抗議を受けると
「そんな言いかたをするから、俺らは反発するんだ」と、
相手の批判のしかたの問題にするものもいます。

「批判のしかたしだいでは、自分は理解するんだ」と
いうことにしているのだと思いますが、
そのような人が批判のしかたによって
実際に理解したためしはまずないです。

このような人はどのような批判のしかたをしても、
「そんな批判のしかたでは反発する」ことになると思います。
ようは「後出しじゃんけん」ですが、
反証不可能なので一定の効果があることになります。

差別は差別をする側の責任に決まっています。
批判者の態度に関係なく、差別はしてはならないことです。
それを「自分を批判する被差別マイノリティの責任」
ということにするのは、自分の理解責任を
相手の説明責任へ転嫁していることになります。
それ自体が差別的な言動でもあります。



同性愛者のような被差別マイノリティは
「いないことにされる」のが、とくに家族やジェンダーに
関しての日本的な差別のやりかただと思います。

ゲイであることを公表している明治大の鈴木賢教授は
「日本は同性カップルに何の法的保障もなく、いないことにされている。
国民を生産性の有無で分別する差別主義者に議員の資格はない。
私たちはもう黙らない」と力を込めた。

日本社会には戦後民法によって規定され、
企業利益のために高度経済成長期に普及させた
家族イデオロギーに対する信仰があります。
具体的には「夫が外で働き、妻が専業主婦で、
子どもはふたり」という「理想の家族」に対する信仰です。

「家族思想という信仰」

この家族イデオロギーに当てはまらない
家族やジェンダーのありかたは「異教徒」とされます。
それは差別や迫害の対象ということになります。
同性カップルは彼らの家族イデオロギーの中にないので、
迫害するべき「異教徒」ということになります。

「家族思想信仰における「異教徒」」


「異教徒」の迫害のしかたが巧妙だと思います。
直接的であからさまなやりかたをせず、
「存在を無視する」というかたちにするからです。
つまり「いないことにする」ということです。

「信仰としての家族思想」
「サザエさんに見る日本の“家族信仰”は異常」

カースト制度も宗教制度もない国なのに、
家庭についてはいまなお、これほどまでに保守的なんです。
日本人は無宗教だといわれていますが、
実際は「家族教」を信仰する国といえるでしょう。
母性神話をあがめる宗教ですね。

でも目に見える形で迫害されるのではなく、
ひたすら存在を無視されるんです。
この国は標準世帯以外の人たちを見捨てることによって、
美しい家族像の純粋性を守ってきました

「異教徒」は「いないもの」という前提で
社会制度も設計されていくことになります。
かくして同性愛者を始め「異教徒」とされる人たちは、
なんら法的保障や社会保障もないという
状況のまま放置されることになるわけです。

「いないことにする」というやりかたが、
いかに熾烈な差別であり迫害であるかは、
同じく「異教徒」とされているひとり親世帯の貧困率が
日本は異様に高いことなどが示していると思います。
眼に見えるあからさまな差別や迫害より
よほど「効果的」ではないかと思います。

「ひとり親世帯の貧困率・2013年」
「日本のひとり親世帯の貧困率」

posted by たんぽぽ at 22:25 | Comment(2) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
>差別主義者の中には批判や抗議を受けると
「そんな言いかたをするから、俺らは反発するんだ」と、
相手の批判のしかたの問題にするものもいます。

最近知った言葉ですが、このような言動は「トーンポリシング」と表現されるそうです。



>同性愛者のような被差別マイノリティは
「いないことにされる」のが、とくに家族やジェンダーに
関しての日本的な差別のやりかただと思います。

>日本社会には戦後民法によって規定され、
企業利益のために高度経済成長期に普及させた
家族イデオロギーに対する信仰があります。
具体的には「夫が外で働き、妻が専業主婦で、
子どもはふたり」という「理想の家族」に対する信仰です。

>この家族イデオロギーに当てはまらない
家族やジェンダーのありかたは「異教徒」とされます。
それは差別や迫害の対象ということになります。
同性カップルは彼らの家族イデオロギーの中にないので、
迫害するべき「異教徒」ということになります。

ところで、杉田水脈衆院議員の理屈では、子だくさんの元夫婦、ビッグダディさんと美奈子さんは非常に生産性が高いはずなのですが、杉田支持層が彼らを褒めているかというと、そうではない気がします。

http://lite.blogos.com/article/204901/

杉田やその支持者こそ、傲慢かつ差別的で口うるさいだけで、人々を生き辛くさせている、生産性のない存在だと思いませんか?
(橋下徹元大阪市長も似たようなことを言っていた気がします)
Posted by アイス at 2018年07月31日 01:12
アイスさま、こちらにコメントありがとうございます。

>このような言動は「トーンポリシング」

主張の内容ではなく「話しかた」を
批判してくるというものですね。

差別主義者や反反差別の人がよく使う手で、
よく研究されているものだと思います。


>杉田支持層が彼らを褒めているかというと、そうではない気がします。
>http://lite.blogos.com/article/204901/

記事のご紹介はありがとうございます。

「同性愛は子どもを作れないから反対」とか、
「女が子どもを産まなくなったのが悪い」といった
たぐいの主張をしている人が、子だくさんの人を
礼賛したというお話は、たしかに聞かないですね。

これ見よがしに子だくさんの人を持ち上げたり、
「みんなこの人の多産を見習え」なんて言い出したら、
それはそれでうっとうしいですが。

それどころか「ベビーカーを押して電車に乗るな」とか、
子育てに不寛容だったりしないかと思います。
ご紹介の記事で「社会の不寛容」と言われていることなんて、
率先して主張しそうな人たちだと思います。


彼らが維持したいのは「あるべき家族」だと思います。
エントリで書いた「家族イデオロギー」です。
子どもを持つのも、この家族イデオロギーに
もとづくべし、ということです。

同性愛に反対するのも、彼らが信奉している
「家族イデオロギー」に反するのが本当の理由であり、
「子どもを持てない」ことは、あとづけの理屈だと
言ってもいいくらいだと思います。


>杉田やその支持者こそ、傲慢かつ差別的で口うるさいだけで、
>人々を生き辛くさせている、生産性のない存在だと思いませんか?

マイナスの生産性さえあるのではないかと思います。
Posted by たんぽぽ at 2018年07月31日 22:49
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