2018年08月04日

toujyouka016.jpg 同性愛は趣味みたいなもの?

自民党の谷川とむ議員が「同性愛は趣味みたいなものだから、
法整備は不要」と言ったことが、少し話題になっています。

7月29日に放送されたネットテレビ『AbemaTV』の
「千原ジュニアのキング・オブ・ディベート」の
コーナーに出演しているときです。

「同性愛「趣味みたいなもの」 ネット番組で自民・谷川氏」
(はてなブックマーク)

「自民党の谷川とむ議員、同性愛「趣味みたいなもの」」
「自民・谷川とむ議員「同性婚や夫婦別姓は趣味みたいなもの」発言が物議醸す」

 



谷川とむのこのような認識は、同性愛に対する
典型的で古典的な無理解だと思います。

自民党の谷川とむ衆院議員(42)=比例近畿、当選2回=が
7月29日のインターネット放送で、
同性婚のための法整備は不要との見解を示す中で、
同性愛を念頭に「『趣味』みたいなもの」と発言した

同性愛は「趣味」ではないです。
異性、同性のどちらを恋愛対象とするかという性的指向は、
遺伝ではないですが(胎児期に浴びるホルモンが
影響していると考えられる)基本的に「生まれつき」です。
後天的に本人の努力や学習では変えられないものです。

同性愛は生得的だということがわからない人、
後天的なもので趣味のようなものだと思っている人は、
残念ながらまだまだ多いのだろうと思います。


同性愛は後天的で学習されうると信じている人が、
よく思っているのは「同性愛者の権利を認めると
同性愛者が増えることになる」という「懸念」です。
谷川とむも同様のことを思っているようです。
「男が男だけ、女が女だけ好きになるとなったら」と
言いかけたとあります。

続けて「男が男だけ、女が女だけ好きになるとなったら、
多分この国は……」と言いかける場面もあった。

性的指向は生得的ですから、同性愛者の権利を認めても、
社会全体に占める割合が急に変化することはないです。
よって「男が男だけ、女が女だけ好きになる」ことはなく、
多数派が異性愛者である社会は続くでしょう。

同性愛者の権利を認めたことで、きゅうに同性愛者が
増えたように見えるとしたら、それはいままでだまって
存在を隠していた人たちが、姿を現しただけのことです。
彼ら同性愛者はもとからいたのに知らなかっただけで、
きゅうに増えたのではないということです。


谷川とむは「同性愛者の権利を法的に保証する必要はない」と
主張しながら「多様性を認めないわけではない」とも言っています。
そういうのを「多様性を認めない」と言うのですよ。
言いわけが見苦しいと思います。

谷川氏は「多様性を認めないわけではないが、
法律化する必要はない。『趣味』みたいなもので」と述べた。

谷川発言に関しては「趣味なら法的権利を
認めなくてよいのか?」という疑問も出てくると思います。
多様性という観点から言えば「趣味」であっても
法的権利を認める必要があることです。

ライフスタイルは個人が任意で選択するものですから、
つきつめればどれも「趣味みたいなもの」と言えるでしょう。
そしてどんな選択を選ぶ人に対しても
法的権利を公平に保障することが「多様性」だからです。

posted by たんぽぽ at 23:09 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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