「jはんし2018(旧:もも281、現:四条烏丸)」が、
選択的夫婦別姓の推進派のことを「急進派」とか
「過激派」などと言ったのですが、推進派でそう呼べるかたは
いないだろうということをお話しました。
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)には、
「過激派」と呼べる人たちはいると思います。
具体例は3月2日エントリでお話していて繰り返しになりますが、
もう一度眺めておくことにします。
「モンスターは別姓反対派」
こんなふうに推進派のツイッターアカウントに対して、
「死ね死ね」言っているリプライをする選択的夫婦別姓の反対派は、
「過激派」と呼ぶにふさわしいでしょう。
「攻撃的な夫婦別姓反対派」
むかし公明党の女性局のサイトに、選択的夫婦別姓の
賛否についてお尋ねするアンケートがありました。
あるとき、かねてからこのアンケートに不満があった
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)たちが、
大挙してアクセスして反対の票を急増させたのでした。
「アンケートをくるわせる反対派」
公明党の女性局はこんなかたちでアンケートを
狂わされてはかなわないと考えたのでしょう。
アンケートのフォームを閉鎖することになりました。
集団で押し寄せてアンケートを閉鎖に追い込む
反対派(非共存派)は「過激派」だと思います。
いまから15年ほど前、自民党内でも選択的夫婦別姓の
推進派議員が活発に動いていたころです。
自民党の法務部会で行なわれる選択的夫婦別姓法案の
議論に出てくる反対派議員の態度がすさまじいです。
「自民党法務部会の実態 民法改正法案提出阻止の現場」
はなからけんか腰だったり、因縁をつけたり、
地元の支持者を楯に取って会議をやめさせようとしたりします。
とにかく議論をつぶすことしか考えていない感じの
彼ら反対派議員たちは「過激派」と言えるでしょう。
さらには、賛成派議員の欠席が多いときに、
「みなさん忙しいから」と、賛成派のひとりが弁明すると、
「じゃあ、反対派はひまだというのか?」などと、
言いがかりをつける反対派議員もいます。
「(賛成派の)だれが何を言うか、もう顔を見ただけでわかる」と
一喝して一同をだまらせる反対派議員もいます。
「オレの目の黒いうちは、別姓など絶対に許さない」なんて、
感情むき出しの敵対心をあらわにする反対派議員もいます。
「繰り返された法案提出断念推進・反対の溝深く」
彼らのような選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)議員こそ、
まさしく「過激派」と呼ぶのが相応だと思います。
2002年に日本会議系の団体「日本女性の会」は、
選択的夫婦別姓に反対するために、署名を集めました。
集まった署名の数は、実際には54000件でした。
「日本会議・別姓反対小史」
02年までに、日本会議は181万を超える署名を集め、
自民党議員に反対を表明するよう働きかけ、189人の議員署名を集めた。
その結果、「自民党内に45人いた
『別姓推進派』から12人が脱退した」という。
「夫婦別姓制度の導入を図る民法改正反対に関する請願」
日本女性の会は、これを「181万の署名が集まった」と
喧伝して、あちこちに圧力をかけたりしました。
このころ自民党では推進派が議連を作ったのですが、
「181万の署名」を前に45人のうち12人が脱退しました。
署名の数を2けたもごまかして圧力をかけ、
推進派の議連からたくさんの議員を離脱させる
選択的夫婦別姓の反対派は「過激派」だと思います。
日本会議系など選択的夫婦別姓に反対する団体は、
自民党の選択的夫婦別姓の推進派議員の事務所に、
大量のファックスを送りつけたこともありました。
ファックス内容も事実無根や誹謗中傷レベルです。
「反対派の抵抗 反対派たちの集団ヒステリー」
こんな非常識で攻撃的なファックスを、
業務に支障をきたすくらいに大量に送る
選択的夫婦別姓の反対派は「過激派」になるでしょう。
http://www.sasaki-law.com/memberof/concern5.htm
臨時国会での審議開始後、これまでは激励メールだけだったのが
その量をはるかに超えて(大部分は組織的活動と思える)
反対ファックスが私の所にも毎日それこそ山のように送られてきました。
反対意見の多くは、議員のそれと同様、残念ながらかなり感情的です。
理由は大体以下に要約できるようです。
少年非行の増加、学級崩壊などの中、家庭が崩壊する危険性。
子どもが可哀相。日本の伝統文化を守れ。
あるいは夫婦別姓=フェミニズム・共産党。即刻自民党を辞めて
共産党に行け、という過激な(!)ものもありました。
少年非行の増加、学級崩壊などの中、家庭が崩壊する危険性。
子どもが可哀相。日本の伝統文化を守れ。
あるいは夫婦別姓=フェミニズム・共産党。即刻自民党を辞めて
共産党に行け、という過激な(!)ものもありました。
過激な選択的夫婦別姓反対派に対してお説教しますね(笑)
少年犯罪…戦後から平成にかけて大幅に減少していることを知らないの?
(それ以前に、犯罪自体が戦後〜平成に大幅減)
学級崩壊・家庭が崩壊…根拠なし。
というか、夫婦同姓しか認めない昔〜今でも崩壊している学級や家庭はたくさんある。
子供が可哀想…子供を盾にするな。
万が一別姓夫婦の子がイジメに遭うのなら、オマエらみたいな別姓反対派のせいだろ!
共産党に行け…夫婦別姓=共産主義? アホか。
じゃあ日本以外で別姓を認めている100ヶ国以上の国は共産国ばっかりか?
最近だと、一部のネトウヨは自民党の野田聖子総務大臣や石破茂元防衛大臣についてもそう言っているみたい。
野田氏はともかく、石破氏はどう見ても右派的だろう!
(野田氏は別姓賛成派、石破氏は不明だが、両氏とも共産党に近い政治家とは到底思えない)
「お説教」ありがとうございます。
聞くべき相手が聞かないのが残念です。
聞くべき相手は、絶対に理解しない人たちなので、
あえて当人たちがいないところで
「お説教」したほうがいいのかもしれないです。
>少年犯罪…戦後から平成にかけて大幅に減少していることを知らないの?
知らないと思います。
近年になって少年犯罪が増えたと、彼らは本気で思っているでしょう。
>学級崩壊・家庭が崩壊…根拠なし
それも彼らは信じていますね。
昨年の3月も、「家族が崩壊している」という認識にもとづいて
「家庭教育支援法案」を成立させようなんて、考えていましたから。
「「家庭教育支援法」成立目指す自民 「伝統的家族」なる幻想 家族の絆弱まり、家庭の教育力低下−−!?」
http://mainichi.jp/articles/20170301/dde/012/010/003000c
>子供が可哀想…子供を盾にするな。
選択的夫婦別姓の反対派のような人が
自分の偏見を子どもたちに吹き込んだら、
夫婦別姓の家庭の子をいじめる子も出てくると思います。
選択的夫婦別姓の反対派こそ、
子どもを楯にして反対していると思います。
>共産党に行け…夫婦別姓=共産主義? アホか。
これも頑なに信じられていますね。
選択的夫婦別姓の反対派には耳あたりがいいのでしょうか?
安倍晋三が「夫婦別姓は共産主義のドグマ」と
言ったのが、象徴的だと思います。
「夫婦別姓は家族解体が目標?」
http://pissenlit16.seesaa.net/article/442013949.html
国家や社会が「あるべき家族」を決めて、
国民にそれを従わせるという、選択的夫婦別姓の反対派の
家族観こそ、共産主義のドグマに近いのですよね。
>野田氏はともかく、石破氏はどう見ても右派的だろう!
野田聖子も石破茂もどちらも共産党的ではないですよね。
石破茂はどうも選択的夫婦別姓には反対みたいです。
2010年3月なので、8年前の記事ですが。
「自民・石破氏、選択的夫婦別姓に反対」
https://v9l47z19.blog.so-net.ne.jp/_pages/user/m/article?name=2010-03-10&page=1
>国家や社会が「あるべき家族」を決めて、
国民にそれを従わせるという、選択的夫婦別姓の反対派の
家族観こそ、共産主義のドグマに近いのですよね。
そうですね。
極端な右派は、一周回って共産主義に似るという意見を聞いたことがあります。
ちなみに、夫婦別姓が一般的な国である韓国とサウジアラビアでは、共産主義/共産党は非合法だそうです。
http://www.hirokom.org/minpo/siryo01.html
韓国では、国家保安法により、共産主義を賛美する行為は違法とされるようです。
北朝鮮との緊張関係が続いているため、この法律が今も残っているそうです。
なお、国家保安法の廃止を求める意見も韓国国内にあるそうですが。
http://m.kpedia.jp/w/24479
https://imidas.jp/genre/detail/D-111-0051.html
サウジアラビアでは、政党結成自体が禁じられているそうです。
(下記の記事内容は、サウジ史上初となる女性参加の選挙についてです。
ごく最近では、女性の自動車運転解禁がニュースになりましたが)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-12/2015121207_01_1.html
まぁ、夫婦別姓の国でも、中国・北朝鮮・ベトナムは、共産主義国なんですけどね。
サウジアラビアはともかく、隣国の韓国では国家保安法という法律によって共産主義賛美が取締の対象になることを知っている人は、(少なくてもネット上に)それなりにいるそうですが。
そういう私も、韓国で共産主義が取締対象になることを知ったのは2年ほど前です。
ちなみに、サウジが共産党以前に政党結成そのものを認めていないことを知ったのはつい昨日です(笑)
その他、夫婦別姓の形をとることが多いスペインでは、日本と同じく、複数ある政党の1つとして共産党が存在しています。
https://ichiranya.com/politics_economy/011-communist_party.php
なお「欧米では共産主義禁止は常識」と思い込んでいる人達もいるみたいです。
ちょっと刺激が強いかもしれませんが、下記はその思い込みについてディスカッションしているまとめです。
結構面白いです。
https://togetter.com/li/936221
>極端な右派は、一周回って共産主義に似るという意見を聞いたことがあります
思想は直線ではなく円環の上に並んでいる、なんて言われますね。
共産主義も全体主義も、国家のために国民の権利を
制限するという点で、共通項があるのだと思います。
>夫婦別姓が一般的な国である韓国とサウジアラビアでは、共産主義/共産党は非合法だそうです。
>http://m.kpedia.jp/w/24479
>https://imidas.jp/genre/detail/D-111-0051.html
ご紹介、いつもありがとうございます。
韓国は北朝鮮との対立があるので、
共産主義には必然的に否定的になる必要があるし、
共産党の存在自体容認するわけにいかないのでしょう。
日本が軍国主義に否定的なのと、
同じような感じなのかもしれないです。
サウジアラビアも共産主義は禁止されているのですね。
政教不分離の国ですから、宗教を否定する共産主義なんて
とても認められたものではないのでしょう。
サウジアラビアに限らず、イスラム圏は一般に
共産主義や無神論には否定的で、風当たりも強いですね。
ソビエト連邦時代のロシア人も、イスラム圏の人と話すときは、
「自分は東方正教徒だ」と言っていたみたいです。
「自分は共産主義国のものだから宗教なんて
信じないよ」なんて言わないそうです。
>サウジアラビアでは、政党結成自体が禁じられているそうです。
>http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-12/2015121207_01_1.html
こちらもご紹介ありがとうございます。
政党政治が行なわれていないのですね。
おおよそ民主主義とはかけ離れた国ではありますが。
でも選挙があるということは、
議会はあるということなのですね。
>女性の自動車運転解禁がニュースになりましたが)
サウジアラビアでは女性は自動車の運転も
禁止されているのは、知っている人も多いと思います。
日本で選択的夫婦別姓が認められるのと
どちらが先かなと、わたしは思ったりしていますが、
サウジアラビアで女性の自動車の運転が
認められるほうが早いかもしれないです。
>あることを知らないのでしょうか?
知らないと思いますよ。
彼らは事実より劣情が優先します。
事実にもとづく議論より劣情に訴えるもののほうが、
彼らのあたまの中に入りやすいということです。
「共産主義」という彼らにとっての「悪」を、
「選択的夫婦別姓」という彼らが気に入らないものに
レッテルとして貼り付けることで、
心地よくなれることが大事なのでしょう。
>隣国の韓国では国家保安法という法律によって
>共産主義賛美が取締の対象になることを知っている人は、
>(少なくてもネット上に)それなりにいるそうですが
韓国についてやたら詳しい彼らですから、
韓国で共産主義賛美や共産党が非合法化されていることを
知っている人もそれなりの数いてもよさそうですね。
「韓国で共産党が非合法」と「夫婦別姓=共産党」と
「韓国は夫婦別姓」が、彼らのあたまの中で
どのように結びつくのかは、わたしにはわからないです。
>韓国で共産主義が取締対象になることを知ったのは2年ほど前です。
>ちなみに、サウジが共産党以前に政党結成そのものを
>認めていないことを知ったのはつい昨日です(笑)
わたしも両方とも知らなかったです。
あなたのそのコメントを読んで、初めて知ったです(笑)。
>サウジアラビアに限らず、イスラム圏は一般に
共産主義や無神論には否定的で、風当たりも強いですね。
ソビエト連邦時代のロシア人も、イスラム圏の人と話すときは、
「自分は東方正教徒だ」と言っていたみたいです。
「自分は共産主義国のものだから宗教なんて
信じないよ」なんて言わないそうです。
そうなんですか。
ただ、旧ソビエト連邦を構成する国の中には、中央アジアのカザフスタンなど、イスラム教徒の比率が高い国もあるんですけどね。
そういえば、カザフスタンの新体操・フィギュアスケートの女子選手を見たことがあります。
イスラム教=女性が不特定多数の男性の前で肌を見せてはいけないはずなんですが、上記のスポーツでは、女子ならそれなりに肌を出しますよね?
中央アジアの場合、イスラム教の戒律があまり厳しくないのかもしれませんが。
ところで、共産国もイスラム圏(特にアラブ諸国)も、独裁国家が多いという意味では似通っている気がします。
>サウジアラビアでは女性は自動車の運転も
禁止されているのは、知っている人も多いと思います。
>日本で選択的夫婦別姓が認められるのと
どちらが先かなと、わたしは思ったりしていますが、
サウジアラビアで女性の自動車の運転が
認められるほうが早いかもしれないです。
サウジアラビアでは今年6月に、女性の運転が認められました。
https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.jiji.com/jc/amp%3Fk%3D2018062400321%26usqp%3Dmq331AQGCAEoATgA
>日本と同じく、複数ある政党の1つとして共産党が存在しています。
選択的夫婦別姓の反対派は、スペインでは共産党は
政権党でも多数派でもないし、そもそもスペインは
共産主義国でもない、とでも言うのかもしれないです。
その前にスペインは夫婦別姓ということを知らなそうです。
>https://ichiranya.com/politics_economy/011-communist_party.php
こちらはご紹介ありがとうございます。
いろいろな国の共産党の由来が出ていて便利ですね。
共産党なんて、ほとんどどこの国にもあると思います。
>「欧米では共産主義禁止は常識」と思い込んでいる人達もいるみたいです
>https://togetter.com/li/936221
これもご紹介ありがとうございます。
欧米では共産党は禁止と思っている人たちがいる
というのは、わたしは意外でした。
ユーロコミュニズムなんて知らなさそうですね。
共産党が禁止の国なんて、冷戦時代はドイツくらいだと思います。
ワイマール時代に共産党は議会制民主主義の廃止を
標榜したので、戦後はナチスともども非合法となったのでした。
その意味では左と右の両方に「公平」ですね。
思想は円環に並んでいて、共産主義と全体主義は
実は近いことを、示しているとも言えそうです。
冷戦崩壊後は旧東ヨーロッパや旧ソビエト連邦の国で、
共産党を非合法化したところがいくつかあると思います。
もちろんこれらの国ぐにでは、冷戦時代に共産党が
支配していたので、その影響力が危険だからです。
共産党が非合法化されている国はあることはありますが、
それほど多くないし、どこも「わけあり」の国だと思います。
投稿ミスは削除しておきました。
>旧ソビエト連邦を構成する国の中には、
>中央アジアのカザフスタンなど、イスラム教徒の比率が高い国も
中央アジアの旧ソビエト連邦の国ぐには、
イスラム教国でも世俗化していて、
宗教の影響は弱くなっているようですね。
宗教に否定的な共産主義政権時代の影響だと思います。
この点に関しては、ソビエト連邦に含まれなかった
アラブのイスラム圏と、一線を画していると思います。
>共産国もイスラム圏(特にアラブ諸国)も、独裁国家が多いという意味では
共産主義も一種の宗教だと言う人もいますからね。
宗教の影響が強いという意味で、共産主義国も
アラブのイスラム諸国も似ていると言えるのかもしれないです。
>サウジアラビアでは今年6月に、女性の運転が認められました
>https://www.jiji.com/jc/article?k=2018062400321&g=int
こちらはご紹介ありがとうございます。
すでに認められていたのですね。
まだ議論している最中だと思っていました。
日本での選択的夫婦別姓の実現のほうが
あとになったことが、確定しましたね。