9月20日に自民党の総裁選が行なわれました。
安倍晋三が3選です。結果は予想通りで意外性はないです。
「安倍首相が自民党総裁3選 石破氏は810票中254票」
(はてなブックマーク)
記事は短いので全文を引用します。
自民党総裁選は20日午後開票され、安倍晋三首相(63)が
石破茂・元幹事長(61)を破って、連続3選を決めた。
任期は2021年9月までの3年間。
総裁選は1人1票の投票権を持つ国会議員票405票と、
党員・党友による地方票405票の計810票で争われた。
首相は553票(議員票329票、地方票224票)を獲得し、
254票(議員票73票、地方票181票)だった石破氏を破った。
国会議員票については、朝日新聞の事前の取材で
首相は337票を集めていたのに対し、石破氏は50票にとどまっていた。
だが、実際の投票結果では石破氏が20票以上を
上乗せし、首相は取材の数字を下回った。
議員票で圧倒的にリードし、首相の3選が確実視される中、
焦点になっていたのは地方票だった。
首相は地方票でも石破氏に勝利したものの、
石破氏の獲得票は、両陣営の事前の予想を上回った。
首相は20日午後6時から記者会見を行う予定だ。
思ったより石破茂が票を取ったと思います。
「アンダードッグ」はあると思っていましたが、思った以上です。
全体はダブルスコアなので、安倍晋三の圧勝ですが、
もっと差がつくのではないかと思っていました。
とくに地方票で安倍晋三は224票、石破茂が181票で、
かなり迫っていたのが意外でした。
総裁選の分析については、あちこちで行なわれていると思います。
くわしいことは、それをご覧になるといいでしょう。
わたしはたいして興味がなかったので、情報をほとんど追っていなくて、
くわしい分析ができるほどではないです。
自民党の総裁は以前は2期6年の制限がありました。
2年ほど前に3期9年に延長になりました。
安倍晋三に対する支持が圧倒的なので、首相をもっと続けさせたほうが
得策と考えたからであろうことは、想像に難くないです。
「自民総裁任期延長の方向 3期9年や多選制限の撤廃検討」
自民党の「党・政治制度改革実行本部」(本部長・高村正彦副総裁)は20日、
初の役員会を党本部で開き、党則で「連続2期6年まで」と
制限している総裁任期に関し「3期9年」への延長か、
多選制限の撤廃を軸に検討する方針を確認した。
延長自体には異論が出ず、現行の任期幅が拡大する方向となった。
来年の党大会での党則改正へ調整を加速する。
2018年9月に総裁任期満了となる安倍晋三首相の
連続3選出馬に道を開き、20年東京五輪・パラリンピックを
現職首相として迎える可能性が出てくる。
安倍晋三のために延ばしたような任期ですが、
もくろみ通り安倍晋三の3選を実現させることになりました。
今後の展開では、自民党はさらに総裁の任期を4選か
それ以上に延ばすことも、あるかもしれないです。
これで2020年の東京オリンピックのときに
安倍晋三が首相である可能性が高くなりました。
安倍晋三がかりに首相を辞任していたとしても、
自民党が政権を取っていることは、確実だと思います。
何度かお話していますが、自民党の差別問題への対処が、
オリンピックにどう影響するかという問題が出てくると思います。
少し前に杉田水脈の「同性愛者に生産性はない」発言が
批判されましたが、自民党は性的少数者の人権問題に
不熱心どころか、差別的でさえあるからです。
「同性カップルは生産性がない?」
「杉田発言・外国メディアで報道」
「自民党の性的少数者排除」
「LGBT理解増進法案・自民で失速」
国際オリンピック委員会(IOC)は、
差別問題に対しては厳しい態度をとります。
オリンピックはもともと国際親善のためのものだからです。
「差別しているのに、みんなで仲良くお祭りしましょう
なんて、矛盾もはなはだしい」ということです。
2014年のソチオリンピックの開催国だったロシアで、
同性愛に対する宣伝禁止法を定めたため、
反同性愛法のある国はオリンピックの開催国になれない
という規則を、IOCは定めることになりました。
「外圧もあるが…LGBT理解への法案、自民が腰重い理由」
一つは、20年の東京五輪・パラリンピックだ。
14年2月のソチ五輪では、ロシアの「同性愛宣伝禁止法」が国際的な批判を受けた。
国際オリンピック委員会(IOC)は同年12月、
五輪憲章の根本原則に性的指向による差別禁止を加え、
日本政府もその姿勢を問われている。
「オリンピック:開催都市契約に差別禁止条項が追加」
国際オリンピック委員会(IOC)は、
今後の五輪開催都市との契約に差別禁止義務を含めると発表した。
2020年のオリンピックに前後して、
安倍政権ないし自民党の議員が、性的少数者に関して
差別的な言動を起こせば、国際社会はこれを問題視するでしょう。
IOCは日本に対してなんらかの処分をしたり、
そこまでいかなくてもこれをきっかけに差別禁止規定を
さらに強化することが考えられます。
ほかに選択的夫婦別姓や、伊藤詩織さんの件も、
国際的な注目度が高いという点で、安倍政権や自民党議員の
態度いかんによっては、国際社会やIOCが問題視する
事態になる可能性が高いと、わたしは思っています。
「夫婦別姓訴訟・4件が同時に審理」
「BBC2「日本の秘められた恥」」