2018年10月02日

mar0006.gif夫婦の所得格差が大きい日本

日本は夫の家事時間が短く、妻に多く負担がかかっています。
また日本は年収のジェンダー差が大きいです。

「家事をしない日本の男」
「男は結婚で年収が増える」

「妻の家事負担分」と「夫の所得のほうが高い」の割合を
2次元の図にすると、日本はどちらも諸外国より圧倒的に高く、
日本のプロットは図の右上に孤立します。

 
この図を見てなにを思ったか「日本は世界一男性が経済力で
差別される男性差別国家」などと言う人がいるのでした。


いったいなにを考えているのかと思います。
「日本は世界一女性が経済力で差別される女性差別国家」の
間違いでしょう。


日本で「夫の所得>妻の所得」の割合が高い理由は、
女性は結婚すると年収が減ることが多いからです。
未婚女性より既婚女性のほうが、低年収なくらいです。


女性が結婚するとかえって低年収となる理由は、
やはり出産や育児の負担があることが大きいです。
家事を妻に任せきりにできる既婚男性中心の
長時間労働のもとでは年収の高い役職につけないし、
企業も女性を生産性の低い、年収の低いポジションにしか
つけないということです。

「賃金格差と低い労働生産性」
「労働生産性と男女共同参画(3)」
「WLBと女性管理職の割合」
「女性管理職と長時間労働」

上の図は正社員だけに限っています。
それでもこれくらい大きなジェンダー差があるということです。
女性は結婚すると、さらに低賃金のパートなどの
非正規雇用に回されることが多いことを考えると、
年収のジェンダー差はさらに大きくなると考えられます。

「出産でパートに回される」
「ジェンダー別の正社員の割合」

男性は対照的に結婚すると、年収がきゅうに高くなります。
未婚者においては年収のジェンダー差は小さいですが、
既婚者になると男性は女性よりはるかに高年収となります。
配偶者手当て、扶養手当てなどがつくことがあるし、
年収の高い役職につきやすくなることがあるからです。


諸外国では年収に日本ほど大きなジェンダー格差はないです。
子どもを持つ女性の賃金を男性と比較した場合、
OECD平均は83%で、ほとんどの国が80%台以上です。

日本女性は子を持つと世界最悪の賃金半減

日本の子どもをもつ女性の賃金は男性の51%です。
OECD加盟国の中で最低で、しかもほかのOECD加盟国と比べても、
飛び抜けて賃金のジェンダー格差が大きいです。

世界のほとんどの国では、賃金のジェンダー格差が
日本ほど大きくないのですから、諸外国においては、
「夫の所得<妻の所得」となる夫婦も、
それなりに出てくることも可能ということです。


日本では既婚者の年収に、他国に見られないきわだった
ジェンダー差があるのですから、ほとんどの夫婦において
「夫の所得>妻の所得」となるのは、当然と言えます。
それはもちろん、社会(男社会)が女性を差別して
低年収にしている結果、ということです。

そこへもってきて「日本の女は年収の低い男を結婚相手に
選んでくれない」なんて、最初のツイートの人は
なにを被害妄想をあらわにしているのかと思います。
「これ見て死にたくなりました」とまで言っていますが、
それこそ「加害者が被害者になりすます」です。


最初のツイートの人が特別だとは、わたしは思わないです。
少なくない男性が同様のことを考えていると思います。
自分より年収が高い男性とでないと結婚できない
女性が多いことを、女性は低年収という経済的な
問題であることがわからず、女性のカチカンの
問題だと思っている男性もいました。

「年収が低い男性との結婚」

少なくない男性は、女性の置かれている現状を、
ほとんどまったくわかっていないのかもしれないです。
女性も男性とたいして変わらない年収を得ている
くらいのことを、漠然と思っているのかもしれないです。

「弱者男性」や「男性差別論者」はおうおうにして、
自分だけが被害者だと思い込んでいる傾向が強いです。
社会に対する視野が狭く、女性を取り巻く状況を
知らない程度も、よりきわ立っていると思います。

最初のツイートの被害妄想あらわな人は、
「弱者男性」かどうかはわからないです。
それでも類似の主張をしてはいるので、
「弱者男性」並みに視野が狭隘化していることは考えられます。

posted by たんぽぽ at 06:26 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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