2018年10月20日

toujyouka016.jpg 性暴力に対する活動にノーベル平和賞

少し前のニュースですが、今年のノーベル平和賞は、
性暴力に対してアクションしたふたりに決まりました。

「ノーベル平和賞 性暴力「泣き寝入り」「名誉殺人」に警鐘」」
(はてなブックマーク)
「ノーベル賞 平和賞にムクウェゲ氏とムラド氏 性暴力糾弾」
(はてなブックマーク)

ひとりは性暴力被害者のケアを続けてきたデニ・ムクウェゲ氏、
もうひとりはISILの性暴力を告発したナディア・ムラド氏です。

 
【ロンドン矢野純一、カイロ篠田航一】
ノルウェーのノーベル賞委員会は5日、
今年のノーベル平和賞を、性暴力被害者の救済に取り組んできた
コンゴ民主共和国の婦人科医師、デニ・ムクウェゲ氏(63)と、
過激派組織「イスラム国」(IS)に性的暴行を
受けた体験を語ってきた活動家でイラクの宗教的少数派
ヤジディー教徒の女性、ナディア・ムラド氏(25)の
2人に授与すると発表した。

アンデルセン委員長は「戦争や武力紛争の武器としての
性暴力」撲滅への貢献を理由に挙げ、
「戦時下の性暴力を白日の下にさらし、
犯罪者への責任追及を可能にした」と2人をたたえた。

性暴力に対する活動が、このようなかたちで
国際的に評価されることは、すばらしいことだと思います。
性暴力はいまもって被害者が「泣き寝入り」することが多いです。
そのような性暴力を告発し、性暴力と闘うことは、
相当に勇気の必要なことです。
その闘いと勇気が評価されたことになるからです。

ノーベル平和賞の受賞者が、性暴力と立ち向かった
ふたりにきまったことで、国際社会は性暴力を深刻な問題と
考えている、という警鐘を改めて発したと言えます。


ふたりの受賞者のかたたちが活動しているのは、
政情が不安定だったり、宗教によるジェンダー規範が
きわめて因習・反動的なアフリカやイスラム圏です。

だからと言って、日本のわたしたちもこれを「他人ごと」とせず、
「他山の石」であり、自分たちにも向けられた
警鐘と考える必要のあることだと、わたしは思います。
(このようなことがあっても「開発途上国のことであって、
自分たちには関係ない」と考える、
「先進国気取り」の人が日本には多いと思います。)

日本では伊藤詩織さんが、自身の受けた性暴力を
告発したために、激しいバッシングにあい、
日本で暮らせなくなり、現在イギリスに在住だからです。

「性暴力被害者が「亡命」する国」
「レイプ告発のバッシング止まず渡英」

(ノーベル平和賞に、性暴力に対してアクションした
かたたちが選ばれたのも、#metoo運動の
影響もあった可能性も考えられます。)



日本は「従軍慰安婦」という、世界史上最悪の
性暴力を生み出した国でもあります。
慰安婦問題がいまだすっかり解決したとは言えない
現状をかんがみれば、「戦時下の性暴力」という問題でも、
いまだ取り組む必要のある現代の日本の課題として
受け止めることだと言えます。

「慰安婦問題の新サイト」


posted by たんぽぽ at 21:11 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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