2018年10月29日

toujyouka016.jpg 誤解は招いていないと思います

自民党の杉田水脈が「同性カップルは生産性が低い」
という発言をしたことに対して、釈明しています。

「LGBT表現撤回の意思明言せず 寄稿で杉田水脈議員」

「ことばが不適切で誤解を招いた、
差別や人権否定をするつもりはない」とのことです。

 
記事は短いので全文を引用します。

自民党の杉田水脈衆院議員は24日、月刊誌の寄稿で
性的少数者(LGBT)を「『生産性』がない」と表現したことを巡り
「誤解を招き、心苦しく思っている」と国会内で記者団に語った。
ただ、表現撤回の意思を問う質問には明確に答えず
「言葉が不適切だった。人権を否定するつもりはないし、
差別的なことを考えたこともない」と述べるにとどめた。

議員辞職する考えはないかを問われると「研さんを積んでまいりたい。
政治家として行動で示していくしかない」と否定した。

誤解なんて招いていないと思います。
杉田水脈の言いたいことは的確に伝わったと思います。
「同性愛者という子どもを作れない生産性が低い人たちを
行政で支援することは疑問」という主旨です。

「生産性がない」発言を批判している人たちは、
かかる発言の主旨を的確に理解した上でのことだと思います。

「同性カップルは生産性がない?」

自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(比例中国ブロック)が
月刊誌への寄稿で、同性カップルを念頭に
「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない。
そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」と
行政による支援を疑問視した。
寄稿は18日発売の月刊「新潮45」が掲載。
「『LGBT』支援の度が過ぎる」と題して、
「『常識』や『普通であること』を
見失っていく社会は『秩序』がなくなり、
いずれ崩壊していくことにもなりかねません」などと主張した。


抗議声明を自民党に送ろうとしたLGBT自治体議員連盟は、
杉田水脈の「生産性がない」発言を次のように解釈しています。

「杉田水脈・辞職を求める抗議運動」
「杉田水脈議員の辞職を求める抗議運動に約5000人。「人権無視する議員はいらない」と声が上がった」

声明文では、杉田議員の寄稿文について
「事実誤認と偏見に基づいて」いると抗議。
全国の地方議員が党派を超えて支援や制度設計を始め、
LGBTに関する請願・陳情が可決される動きが出ている中での発言は、
「自治体の動きを否定するばかりでなく、
根強いLGBTへの差別や偏見を助長するとともに、
子どもを産まない人、産めない人、障がいや病気などによって
経済的な自立が難しい人をも否定するもの」で、
「決して許されるものではありません」とした。


「同性愛者を税金で支援するのは疑問」というのは、
同性カップルに結婚証明書を発行するなど、
性的少数者のための支援や制度設計を行なっている
自治体の動きを否定することになります。

「同性カップルに結婚証明」
「千葉市・パートナーシップ制導入へ」

同性愛者は子どもを作れないからスポイルするべき、
というのは、典型的で古典的な同性愛差別です。
同性結婚を認めたことで出生率が下がった国は存在しないです。
子どもは産むだけでなく育てる必要もあるし、
育てることは同性愛者も直接関与できます。
よって同性愛に関する事実誤認と偏見にもなります。

「同性結婚で少子化進行?」
「柴山昌彦の反同性愛発言」

子どもが作れないから生産性がないというのは、
異性愛者であっても諸般の事情で子どもを作れない人たちや、
わけあって子どもを持たないという選択を
している人たちも、否定していることになります。

「同性結婚と生物の目的?(2)」

LGBT自治体議員連盟は杉田水脈の「生産性がない」発言の
主旨を的確に理解していることがわかります。
「生産性がない」発言に対して批判や抗議をしている
ほかの人たちも、同様に的確に理解しているでしょう。


「ことばが不適切で誤解を招いた」と言うのは、
差別や人権侵害を批判されて反論できなくなった人に
ありがちなことだと思います。
「差別や人権侵害の意図はない」と取ってつけたように
言うのもやはりありがちです。

それなら「適切なことば」を使って誤解のないよう、
意図していることを語ってほしいところです。
でもなぜか「適切なことば」で言い直すことはないようです。
自分の発言が誤解されるのはいちじるしく不利ですから、
通常なら誤解がなくなるまで釈明すると思います。

「生産性がない」発言を、同性愛者に対する差別であり
人権侵害であるとして批判している人たちは、
今後もこの発言を問題視するでしょう。
杉田水脈は批判する人たちの誤解を解いて、
自分の発言の主旨を彼らから的確に
理解してもらわなくてよいのかと思います。

posted by たんぽぽ at 07:07 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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