にせ科学批判がネトウヨと関連づけられる問題について、
くわしく考察した匿名記事が書かれたことがありました。
わたしもブログで何度か取り上げたことがあります。
「ニセ科学批判とネトウヨが結び付けられるようになったことについて」
(はてなブックマーク)
この匿名記事に対するにせ科学批判のかたたちの反応ですが、
わたしが見るかぎり、まともな反論をしていないです。
反論らしい反論と呼べるのは、以下のツイートくらいです。
「にせ科学批判の右傾化問題」
それですね。元増田のひとが、いわゆる左派をもう信じられなくなっているが、失われた信頼を想像的に回復するため、じぶんと近しい批判対象を必要としたという見立ては可能でしょう。https://t.co/8wXlUPXwoR
— 伊藤 剛 (@GoITO) 2017年7月27日
「にせ科学批判の右傾化問題(2)」
左派のことばかり批判するな、と言われても、じゃあまずはこの件から謝ってみせて下さい、としか。
— 林 智裕 (@Nonbeekaeru) 2017年7月27日
左派政党の代表達が、放射能デマゴーグとべったり。
総括も反省もしない。謝罪も無い。
なんで、謝罪も無いのに忖度して勝手に許さないといけないのか。 pic.twitter.com/rvxfkHrqWb
これらの反論(?)は、まったく的を外していて、
感情的な反発をあらわしているだけと言えることは、
匿名記事の作者による直接の再反論でも示されています。
「なんだか、投稿しても途中で切れてしまうので、追記部分だけをトラックバックでつなぐことにした。」
匿名記事の中で名前がもっとも多く挙がっている、
菊池誠氏による反論(?)もおそまつです。
「自分ではなく左翼がおかしい?」
ふうむ、ブックマークのコメントを全部読んでみたんだが、まあ観測範囲が狭いというのと結局みなさん「党派性」から逃れられないんじゃないかという印象だなあ。僕が「右」に見えるらしいことにはいつも困惑させられるんだけれども、まあ最近の典型的な「左」の人たちはちょっとおかしいからなあ https://t.co/d1S4eq4lOn
— kikumaco(10/29ベアーズ) (@kikumaco) 2017年7月28日
記事についたブックマークだけ見るのではなく、
記事本文についてはどう思っているのかと思います。
あれだけ自分のことが言われているのに、
なにか言い返すことはないのかと思います。
ほかの反論(?)として、こんなものがあります。
ひとりは匿名記事の中で名前が挙がっているかたです。
は?いきなり呼び捨てて私が罵られているが、あんたがかってに結びつけてるだけ。右も左もなく、嘘は嘘
— 石井孝明 (@ishiitakaaki) 2017年8月12日
RTニセ科学批判とネトウヨが結び付けられるようになったことについて https://t.co/a9JIWhcPfG
ニセ科学は思想とか党派性に関係なく入り込んでくるもんだと思う。(利用出来れば右でも左でも構わないでしょうね)
— IKA (@ika_river_c) 2017年7月28日
ニセ科学批判が党派性云々言ってる限り勝てる筈ない。
ニセ科学批判とネトウヨが結び付けられるようになったことについて https://t.co/xGoYohCYPy
「にせ科学批判に党派性はない」という
「お題目」を繰り返すだけで、匿名記事の具体的な
指摘に対しては、あたまから否定するだけです。
これらも「感情的反発を示しただけ」と言えるでしょう。
この匿名記事はツイッターやブックマークではご盛況でした。
ところがこの手の話題には必ず意見を言うであろう
にせ科学批判のかたの何人かの姿が
お見えにならないのが、わたしは気になります。
彼らと言えば、にせ科学批判が他者から
どう評価されているかを人一倍問題にするし、
誤解されていると思ったら、すかさず反論を入れてきます。
ましてや「にせ科学批判に党派がかっている」なんて、
彼らがもっとも否定したいことのひとつだと思います。
最初の匿名記事は、相当に多言費やして
にせ科学批判を批判しているというのに、
それをだまって見ているだけというのは、
ふだんの彼らの言動からしたら考えにくいことです。
だまっている理由は人それぞれで、いろいろあるのでしょう。
その中に「なにも言い返せない」から黙っているかたも、
かなりの確率で含まれるだろうと思います。
最初の匿名記事は、現在のとくにネットにおける
にせ科学批判に関わる人たちがおちいっている問題を
かなり的確に指摘していると考えてよいと思います。
匿名記事の指摘が的を外しているなら、
にせ科学批判にかかわる人たちのふだんの言動から考えて、
だれかしらが効果的な反論をしていると思います。
効果的な反論が出てこない時点で、間接的ながら
匿名記事の妥当性を証明したと思います。
批判されたにせ科学批判の人たちは、
上述のように感情的反発をするか、なにも言えないかの
どちらかだと考えてよいと思います。
匿名記事の指摘を真摯に受け止める気はないということです。
どうやらにせ科学批判の世界も、自浄作用はないようです。
批判を真摯に受け止めず自浄作用がろくにないのは、
にせ科学批判にかぎったことではないと思います。
ほとんどどこの組織や集団、コミュニティも不誠実さの程度や、
自浄作用のなさの程度は、似たり寄ったりだと思います。
この点に関しては、にせ科学批判が特別とは思わないです。
付記:
最初の匿名記事に対して内容のある効果的な反論はありますよ、
というのでしたら、わたしに教えていただきたいです。
わたしが知らないだけという可能性も、もちろんあるからです。