調査している「医学部入試における女性差別対策弁護団」が、
文部科学省に対して、不正が疑われる大学名の
公表を求めて要望書を提出しています。
「不適切な医学部入試、大学名公表を要望 受験生の弁護団」
「不適切入試問題 受験生支援の弁護団が大学名の公表など要望」
不適切入試問題 受験生支援の弁護団が大学名の公表など要望 #nhk_news https://t.co/f9kw6KfcGR
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年11月20日
文部科学省が全国81大学の医学部入試を調べている問題で、
「医学部入試における女性差別対策弁護団」が20日、
不適切な事例が疑われる大学名の
公表などを求めて同省に要望書を提出した。
角田由紀子弁護士は「受験生の救済のためにも、
早急に公表するべきだ」と話した。
東京医科大学のもと受験生たちが、大学に対して
集団請求を起こしていますが、今回の要望書を文部科学省に
提出したのも、このもと受験生たちの弁護団です。
「東京医科大・もと受験生が集団請求」
東京医科大が女性と多浪の受験生の得点を
不正に操作し、合格者数を抑えていた問題で、
「医学部入試における女性差別対策弁護団」は
10月24日、東京・霞が関の文部科学省内で会見を開いた。
文部科学省の予定では、大学医学部から
自主的に公表することを期待しています。
11月20日現在で、文部科学省は入学試験で不正の疑いがある
大学の公表をしていないことになります。
「ほかの医学部でも入試で男女差」
「複数医学部、入試で男女に差を設定 大学名は明言せず」
すでに入試不正が判明している東京医科大を除く80大学を
訪問調査し、年内をめどに結果を公表するという。
柴山氏は、疑いがもたれている大学名を明らかにせず、
大学側の自主的な公表を求めた。
弁護団としては、受験シーズンが近づいているのに、
実態がはっきりしないままでは受験生が不安になるので、
文部科学省から早く公表してほしいと考えています。
弁護団の共同代表を務める打越さく良弁護士は
「受験シーズンが近づいているのに全容が全くわからず、
受験生は不安なままだと思う。
文部科学省は、国としての責任を果たすべきだ」と話していました。
あえてすぐに大学名を公表せず、大学からの自主的な
公表を待つというのは、入学試験の不正に対する
大学の姿勢を見ることもできて、興味深いとは思います。
今年医学部を受験する受験生の不安を考えると、
大学からの自主的な公表をあまり長く待つわけにいかず、
不正が疑われる大学名を早く公表して、
受験生の不安を減らす必要もあると思います。
文部科学省の予定では、年内に最終報告を出すとあります。
来月12月の末までには、文部科学省が把握している事実は、
すべて公表されることになるでしょう。
柴山氏によると、これまでの調査の結果、
「合理的な理由が必ずしもないにもかかわらず、
差異を設けていることが客観的に見て取れる」大学が複数あったという。
東京医科大を除いて不適切な得点操作を認めた大学はないが、
文科省は80大学すべてを訪問して調査し、確認する方針。
月内に中間報告を出し、年内に最終報告を出すとした。
受験シーズンは1月-2月なので、受験生の不安という観点からは、
時間的にぎりぎりいっぱいになりそうです。
付記:
文部科学省による「月内の中間報告」は、10月23日に発表されています。
この報告では具体的な大学名や、大学の数は示していないです。
「医学部入試不正で文部科学省 中間報告」
文部科学省は、昨日23日、医学部医学科をもつ全国81大学に
実施している医学部入試の緊急調査の中間報告を公表しました。
調査継続などを理由に、すでに不正が明らかになっている
昭和大を除いて、該当する大学名や校数は示しませんでした。
一方で、東京医科大のほか、少なくとも6大学で
「不適切な入試 の疑いが高い」として
文部科学省が説明を求めている、ということです。