2018年12月13日

toujyouka016.jpg 2010年代の日本ジェンダー史

東京医科大学で、入学試験を点数操作して、
女子の合格者数を抑制していたことが発覚したとき、
「2010年代の日本女性史を語る上で、
はずせないトピックとなる」とコメントしたかたがいます。

 
東京医大、女子受験生を一律減点…合格者数抑制 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

これは多分2010年代の日本女性史を語る時外せないトピックになる

2018/08/02 23:00
さらに日本の多くの大学医学部で、類似の点数操作で
女子の合格者数を抑制していたことがわかったとき、
「最初の予想を上回った」ともコメントしています。

順大入試、女子を一律に減点「コミュ力が高いため補正」:朝日新聞デジタル

http://b.hatena.ne.jp/entry/368517126/comment/shigak19 ←8月の時の予想を遥かにこえてしまったなあ

2018/12/11 20:28
医学部入試の点数操作は、たしかに歴史に残るレベルの
深刻なジェンダー差別となっていると思います。


じつは医学部入試の点数操作と同じくらい、
「2010年代の日本ジェンダー史を語る上で
はずせないトピック」は、ほかにもあると思います。

わたしに言わせれば、以下の5つが同じくらいの
インパクトを持った大事件だと思います。

1. 選択的夫婦別姓
2. 従軍慰安婦問題
3. 匿名記事「保育園落ちた」(待機児童問題)
4. 詩織さんの亡命(性暴力問題)
5. 医学部の点数操作

2.はさらにくわしくすると、以下の項目があると思います。

2.-a. 自民党が野党時代に、何人かの右翼議員が
 慰安婦問題に対して抗議するために(慰安婦像の
 撤去要求など)アメリカ合衆国へ行ったこと
2.-b. 橋下徹の「慰安婦必要」発言もと慰安婦のかたとの面会拒絶問題
2.-c. 日韓合意
2.-d. グレンデール慰安婦訴訟

これらに続く大事件と、わたしが考えるのは以下です。

A. 子ども手当てバッシング
B. 安倍政権初期のころの少子化対策の議論
C. 性教育問題(七生性教育裁判
D. 都議会セクハラ野次
E. AV出演被害
F. 子宮頸がんワクチン、事実上の接種中止

(追記: F.を追加した。)


こうして見るとたくさん家族やジェンダーに関する
大きな事件があったと思います。
日本がジェンダー差別的なのはむかしからですが、
2010年代になってそれがさらに顕著になったと思います。

とくに10年代の後半になると、ごまかしきれない程度に
差別の深刻さが目立つようになってきたと思います。
「ジェンダー差別的で、国際的にも立ち遅れた日本」が、
だいぶ浮き彫りになった10年間だと思います。

2010年代はまだあと1年とちょっとあります。
まだ事件が追加される可能性も、残念ながらあります。


2010年代と言ってもほとんど安倍政権時代です。
民主党政権時代だった2.-a.とA.も主導したのは自民党です。
よってこれらは「安倍政権時代の日本女性史を語る上で
はずせないトピック」と考えてよいでしょう。

「女性の活躍」とか「女性が輝く」といった
スローガンを謳って、女性に開かれた社会を目指すことを
標榜したかのような安倍政権でしたが、実態はジェンダー差別が
いくつも露呈した時代になったということです。


安倍晋三も「伝統的家族」と称するジェンダー差別の
元凶である因襲的家族観を標榜しています。
00年代には性教育バッシングにも加担しています。
選択的夫婦別姓子ども手当てにも反対の表明をしていました。


総理大臣になってからきゅうに「女性に開かれた社会」を
標榜しはじめても、本質的にはジェンダーに因襲的であり、
ジェンダー差別をむしろ積極的に推進した
人物だったことを示しているとも、考えられそうです。

posted by たんぽぽ at 23:06 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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