2018年12月19日

toujyouka016.jpg 中野区・夫婦別姓の意見書を採択

12月14日に東京都の中野区が「選択的夫婦別姓制度の
法制化を求める意見書」を賛成多数で可決しました。
選択的夫婦別姓を実現することを、自治体として
国会と政府に要求する、という意思表示です。

「東京)ツイッターで集い、議会動かす 夫婦別姓の意見書」
「夫婦別姓の法制化、意見書可決 中野区議会、陳情の動き全国へ」

「【祝え!】23区初!中野で選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書が採択【まさに生誕の瞬間である!】」

 

意見書の内容は、以下のツイートに貼られています。



中野区の意見書採択は、10月27日エントリでご紹介した、
「選択的夫婦別姓・全国一斉陳情アクション」の
働きかけによるものです。
ツイッターで選択的夫婦別姓問題に
直面しているかたたちが集まって始めた活動です。

「選択的夫婦別姓・全国一斉陳情」

中野区議会は十四日、「選択的夫婦別姓制度の法制化を
求める意見書」を賛成多数で可決した。
法制化を望む区民の陳情がきっかけとなった。
賛同者らでつくる「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」は、
全国二十五以上の自治体で陳情の提出を予定しており、
法制化を求める市民の動きが広がりそうだ。
同アクションは、今回の陳情をきっかけに会員制交流サイト
(SNS)で同じ思いを抱く人たちがつながり、活動を始めた。
ホームページで法改正の必要性をまとめた
資料や陳情の手順などを公開。


中野区が意見書を可決したことはとてもよかったです。
「全国陳情アクション」は全国で25以上の自治体で、
さらに同様の陳情を提出することを予定しています。
「選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書」を
採択する自治体が、もっと増えることが期待できます。

意見書を採択する自治体が増えるのは、もちろんこのましいことです。
選択的夫婦別姓の導入を求めるという意思表示が
増えることになるので、世論や国政に対して
一定の影響力を持つことになります。

それは選択的夫婦別姓導入の一定の根拠ともなります。
さらに選択的夫婦別姓を求めるかたたちにとって、
賛同者の存在が可視化されることで、励みにもなります。

自治体レベルで意見書が採択されるということは、
国政レベルでは実現の見込みがない選択的夫婦別姓も、
自治体レベルでなら可決する可能性が高い
ということを示しているとも言えます。


今回の中野区で採択された「選択的夫婦別姓制度の
法制化を求める意見書」は、公明、立憲民主、共産、
無所属の区議が、議員提出議案として提案者になっています。

自民党はこの「意見書」には反対でした。
公明党は自民党と歩調を合わせず、国政野党の政党の
区議とともに提案者に参加したことになります。


公明党は選択的夫婦別姓に賛成しています。
ところが国政では、連立政権を組んでいる自民党が頑迷極まりなく
反対しているので、まったく手を出せずにいる状態です。

野党各党は毎年共同で選択的夫婦別姓法案を
提出していますが、公明党は与党ということもあって、
この共同提出にはいつも加わっていないです。


一般に自治体レベルでも、国政との関係を意識して、
少なくない議案において、公明党と自民党は
歩調を揃えて行動をともにすることが多いようです。
「選択的夫婦別姓を求める意見書」はそうはならず、
自民党と公明党とで賛否が割れることが多かったのでした。


さすがの公明党も選択的夫婦別姓はもう譲れない、
自治体レベルなら自民党に気をつかったりせず、
国政とは無関係に自分たちの主義主張に
もとづいて行動する、ということなのでしょう。

posted by たんぽぽ at 23:28 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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