2019年01月05日

toujyouka016.jpg 夫婦別姓につながりかねない?

12月20日エントリと1月3日エントリの続き。

「未婚のひとり親に寡婦控除見送り」
「未婚の出産を助長しかねない?」

未婚のひとり親に寡婦控除を適用することが、
自民党の「伝統的家族観」を信奉する議員たちによって
反対され、結局頓挫することになりました。

「「家族観」自公に溝 ひとり親支援、折衷案で合意」
「未婚ひとり親支援合意 寡婦控除改正は見送り」

 
自民党の「伝統的家族観」を信奉する人たちの
反対理由には、とても不可解なものがあります。
なんと「夫婦別姓につながりかねない」です。

子供の貧困対策に注力する公明は与党協議で、
婚姻歴の有無を問わず適用するよう要求。
来年の統一地方選と参院選のアピール材料とする思惑で、
「選挙協力への期待で自民は譲歩する」と見ていた。
だが「夫婦別姓につながりかねない」(政権幹部)と懸念する
自民は住民税のみの譲歩での決着を図る。

ここでどうして選択的夫婦別姓が関係するのかと思います。
差別とか偏見以前に「意味不明」です。
「伝統的家族観」の信奉者というのは、
なにを言い出すかわからない人たちだと思います。

未婚のひとり親に寡婦控除を適用することは、
選択的夫婦別姓とはなんの関係もないです。
かりに関係があったとして、なぜそれが未婚のひとり親への
寡婦控除の適用に反対する理由になるかがわからないです。
そもそも夫婦別姓のなにが問題なのか、
という根本的な疑問も、当然ながらあります。




ほかに情報もないようですし、
自民党の「伝統的家族観」の信者たちが考えていることは、
こうではないかと想像するよりないです。

未婚だから結婚改姓せず生来の名字のままで、
相手の男性と名字が異なるというのが、
夫婦別姓を連想させる、ということではないかと思います。


選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)の中には、
事実婚と夫婦別姓の区別がはっきりしない人がいたりするし、
関係するさまざまな概念がごちゃごちゃに
なっているのかもしれないです。

選択的夫婦別姓の推進派は、反対派がどんなに
奇妙奇天烈でナンセンスなことを言っていても、
なぜそのような考えにいたったのか、
思考のプロセスをはっきりさせようとします。
(少なくともわたしはそうです。)

これに対して反対派(非共存派)は、
選択的夫婦別姓を必要としている人たちのことを、
ろくに把握しようとしないのでしょう。

posted by たんぽぽ at 17:19 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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