2019年01月15日

toujyouka016.jpg 自分の嫌なことを結婚相手にさせる

前のエントリでお話した、結婚や離婚で名字を
変えたくなかったというかたは、実際に結婚するとき、
なぜ自分が改姓したのか、その経緯も述べています。

「【夫婦別姓】について、離婚で姓を二度変えたわたしが考えたこと」

ようは結婚相手の男性が改姓したくなかったから、
自分が折れて改姓したということです。

 
そしてその衝撃的な意見から、10年ほど経ち、
そんなわたしが、結婚することになりました。
当然結婚する前に、彼に聞きました。
わたしの姓にする気はないかと。答えはNOでした。

しかし彼の最大の姓を変えたくない理由は、
「自分の名前が変わるなんて想像もできない」でした。
いやいや、想像もなにも変えるだけだよ。
そもそも、その自分にとって想像もできない=受け入れられないことを
相手に押し付けるってどうなんだ?って憤りを覚えました。

記事作者が結婚改姓したくない理由も、
自分が慣れ親しんだ名字を変えることが
とても嫌で違和感があることだったからでした。
よって結婚相手の男性が改姓したくないのも、
ほぼ同じ理由と考えてよいでしょう。

上記引用の最後の部分で述べられていますが、
この結婚相手の男性は、自分が改姓したくないから
相手の女性に改姓させる、つまり自分がしたくないことを
相手に押し付けるということになります。


選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)と議論になると、
「自分が改姓したくないなら、配偶者に改姓させればいい」と
言ってくることがよくあります。

「夫婦別姓反対派・生活感の欠如」

自分が嫌なことを結婚相手に押し付けるという
アイデアをためらいなく出してくるので、
反対派(非共存派)というのは恋愛や結婚を
ろくに知らないのではないか、そもそも生活感が
ないのではないかと、疑われることになります。

結婚相手には多大なる信頼と愛情を求められます。
そのような相手に「自分が嫌なことを押し付ける」のは、
愛情と信頼を根底からつき崩すことになりかねないです。

ところが最初の記事作者の元配偶者のように、
机上の議論ではなく現実に「自分が改姓したく
ないから配偶者に改姓させる」人が、
とくに男性の中にはいるということです。


記事作者はさすがにかかる元配偶者の態度には
「憤りを覚えた」と言っています。
それに対して元配偶者がどう思ったのかは、
残念ながら記述がないのでわからないです。

わかっているのは、記事作者のかたは
結局自分が改姓することにしたということです。
「自分がしたくないことを相手に押し付ける」ことは
よくないと考えたからです。
こういう考えかたこそ良識的というものです。

しかし、わたし自身が嫌なことを、
さらに受け入れられない人にやらせるのもダメだなと思い、
姓を変えることを受け入れました。

男性と女性とで同じような理由で
結婚改姓したくない場合、ほとんどのケースにおいて、
折れて改姓するのは女性だと思います。
ここには「女性が結婚改姓するべき」
「結婚したら女性は夫の名字を名乗るべき」という
ジェンダー不均衡な社会通念が存在するからです。

このような記事作者の状況を見ても、
選択的夫婦別姓の反対派は、「この場合もふたりで
話し合って女性が改姓すると決まったのだから
差別ではなく問題ない」と言うのかと思います。


また「元夫は記事作者と結婚したのだから
自分が改姓したくないので配偶者に改姓させても
結婚生活を営むことはできる」と言って、
自分の嫌なことを配偶者に押し付けても問題はないとする
選択的夫婦別姓の反対派もいるでしょうか?

記事作者の場合は、すでに離婚しています。
結婚生活は長く続かなかったということであり、
「問題はある」可能性は高いと考えられます。
離婚の原因の中には、自分の嫌なことを配偶者に
押し付ける無神経さもあったかもしれないです。


posted by たんぽぽ at 00:16 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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