2019年05月26日

toujyouka016.jpg 政治的ミソジニー対策をどうするか

「オンナコドモは黙ってろ」の人たちを、
「オンナコドモのことはくだらない」の人たちが
黙認することで、日本のジェンダー政策が
ないがしろにされてきたことを、
わたしはこれまで何度もお話しています。

とくに選択的夫婦別姓が、法制審議会の答申書から
23年経過しても実現しないのは、
「黙ってろ」の人たちを「くだらない」の人たちが
アシストしたことが大きいと思います。

5月19日エントリの最後で少し提起しましたが、
今回は「オンナコドモのことはくだらない」という
「政治的ミソジニー」の対策を、少し考えます。

 

「くだらない」の人たちをどうするかは、
わたしもある程度問題意識はあって、
話題にしたことも何度かありました。
それでもじゅうぶん注意を払わなかったと思います。

選択的夫婦別姓の実現を直接妨害するのは
反対派(非共存派)なので、どうしても関心が
反対派に集まり、「くだらない」の人は、
マークから外れていたということです。

選択的夫婦別姓の実現は、「くだらない」の人を
どう対策するかが、「詰め」になりそうに思います。
いままでは「詰めが甘かった」ということです。


一般のかたがネットでできることは、
月並みではありますが、「くだらない」の人を
見つけしだい反論することです。
反対派(非共存派)の対処と同じです。

「くだらない」の人に反論することで、
議論を見ている人が適切なリテラシーの
情報にアクセスしやすくします。
また適切なリテラシーの情報を増やすことで、
「オンナコドモのことはくだらない」という
情報を相対的に減らしていきます。

さらに可能ならば「くだらない」の人に
反論を続けることで、「くだらない」の人が
主張を続ける自信を削ぐことがあります。
これらのことは、反対派(非共存派)や
差別主義者と議論をする意義と同じです。

「差別主義者は放置がよいか?」
「差別主義者は放置がよいか?(2)」

a. 差別主義者たちは、自分がだれからも批判されないことで、
「自分はなにを言ってもいいのだ」とフリーハンドを
得たと思って、ますますエスカレートする。

b. 歪んだ意見がネット上に氾濫することで、
適切なリテラシーを持つ情報を見つけにくくなる。
これによって歪んだ意見を信用する人が出てくる。
A. 議論を見ている第三者に適切な情報を示すこと。
B. 議論によって差別主義者がどんな人か、第三者にわかるようにすること
C. 適切なリテラシーを持つ情報を増やすことで、
歪んだ意見の割合を相対的に引き下げること、
D. 可能ならば差別主義者を批判することで、
差別主義者が自説を展開する自信を削ること


「くだらない」と考える人たちは、
まさしく「オンナコドモのことはくだらない」という
社会通念が支配的ゆえに、「くだらない」と
あからさまに言っても、批判されないでいると思います。

それで「くだらない」の人たちは、
「オンナコドモのことはくだらない」と考え、
それを公言することに問題を感じないどころか、
当然のことと思っているのではないかと思います。

この悪循環を止めるには、「くだらない」という
主張をする人を見つけたら、可能なかぎりだれかが
反論していくよりないことになります。


ネットで「くだらない」の人が、
「選択的夫婦別姓はいまやることではない」とか、
「選挙で勝てない」「票が取れない」とか、
「それより重要なのは〇〇だ」のような主張を
展開している場合、選択的夫婦別姓の推進派のかたは、
見つけしだい反論をしているようです。

相手が「くだらない」の人に対しても、
相手が反対派(非共存派)のときと
同じように議論をしていると言えます。
「くだらない」の人に対して取り立てて
遠慮がちになることは、わたしの見たところないようです。
この点に関しては、安心してよいと思います。



選択的夫婦別姓の推進派のみなさん、
「オンナコドモのことはくだらない」という
「政治的ミソジニー」の人が、選択的夫婦別姓の実現を
「後回し」にすることを主張しているのを
見つけたら、リソースの許すかぎり
遠慮なく批判をなさるのがいいでしょう。

わたしもできるかぎり批判したいと思います。

posted by たんぽぽ at 21:42 | Comment(2) | 政治活動・市民運動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はてなブックマーク - 政治的ミソジニー対策をどうするか web拍手
この記事へのコメント
むしろこちらが関係ない老害は黙ってろと言いたいです。
Posted by イト at 2024年06月03日 00:53
彼らこそだまればいいのにと思いますが、
絶対にだまらないでしょうね。

なにしろ「政治談義」が好きな人たちです。
そんな自分に「意識が高い」ものを
感じるのだろうと思います。
Posted by たんぽぽ at 2024年06月15日 21:41
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]