2019年05月27日

toujyouka016.jpg 夫婦別姓・枝野幸男の政治感覚

5月19日エントリで、選択的夫婦別姓は
参院選の大きな争点だという、
毎日新聞のコラムをご紹介しました。

「選択的夫婦別姓は大きな争点」

この記事の最後に、枝野幸男は20年以上前から
選択的夫婦別姓のような課題が
政治の対立軸になるのではないかと
語ったことに触れています。

「熱血!与良政談 夫婦別姓は大きな争点だ=与良正男」
「熱血!与良政談 夫婦別姓は大きな争点だ」(全文)
 
実は枝野氏は20年以上も前に「イデオロギー対立は
終わり、今後は夫婦別姓といったテーマが
政治の対立軸になるのではないか」と語っている。

選択的夫婦別姓法案についての
法制審議会から答申書が出されたのは1996年です。
「20年以上前」は、このころに前後してだと思います。

答申書が出されたことを受けて、1996-97年ごろは、
選択的夫婦別姓法案の実現が期待されました。
議論もさかんに行なわれていました。
枝野幸男はこれを意識したものと思います。

枝野幸男が初当選したのは1993年です。
議員になったころから、政治の重要課題は
イデオロギーではなく、選択的夫婦別姓のような課題だ
と考えていたものと思います。


選択的夫婦別姓が対立軸になると考えるのは、
「オンナコドモのこと」を「くだらない」と
考えてはいなかったということでしょう。
1990年代においてジェンダー政策を
このように重視していた枝野幸男の政治感覚は、
すぐれているのないかと、わたしは思います。

枝野幸男はもっと幅広く考えて、
「イデオロギーより生活の課題」という
考えだったのかもしれないです。
それでも「生活の課題」から「オンナコドモ」のことを
外さない政治感覚であると言えます。

「イデオロギーより生活」と思っていても
「オンナコドモのこと」は「くだらない」として、
「生活の課題」の優先順位を下げる
政治感覚の持ち主は珍しくないです。

今回、立憲民主党が選択的夫婦別姓を
争点にする
と言ったとき、「そんなことより
消費税増税阻止だ」と言った人たち

たくさんいることが、それを示していると思います。


コラム著者の与良正男氏も、
例によってかつては「生活よりイデオロギー」
「オンナコドモより天下国家」
という考えだったようです。

枝野幸男のような政治感覚を持った政治家から、
20年以上前にこのようなお話が
聞けたことは、幸運だったと思います。

対立軸とは憲法や安全保障を指すと思い込んでいた私は当時、
目からうろこが落ちる気がしたものだ。
その思いは今も変わらない。

そして与良正男氏は見識があると思います。
枝野幸男からお話を聞いて、重要な政治課題は
生活に関することやジェンダーに関することだと、
認識をすぐに改めたからです。

選択的夫婦別姓の争点としての重要性は
だいぶ議論されていますが、
それでも「重要なのは経済政策だ」と
言っている
のとは、だいぶ違うということです。

posted by たんぽぽ at 23:01 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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