主宰する選択的夫婦別姓の院内集会が、
6月6日に開かれたことについてお話しました。
「選択的夫婦別姓・院内集会」
「選択的夫婦別姓に賛成の議員を増やそう! 民法改正を求める院内集会 6月6日 」
mネットのサイトには、あいさつに立ったかたの
メッセージが載せられています。
ここで立憲民主党代表の枝野幸男の
あいさつを見てみたいと思います。
▼立憲民主党代表・枝野幸男衆議院議員
女性の社会参加を阻んでいる壁は山ほどあるが、
その壁の中で、簡単に取り除くことができるのが
夫婦別姓問題ではないか。
これすら実現ができないのに、女性が輝く社会だとか、
ちゃんちゃらおかしい。
少子化の背景にあるのは、性別役割分担の古い概念が
余りにも残っていることだ。
この夏の闘いが、大きな前進をするチャンスだ。
立憲民主党は、この夏の政治決戦の最重点政策の一つに
選択的夫婦別姓の実現を掲げて、
力強く前に進んでいきたい。
国会の議席構造を大きく変えていきたい。
「これ(選択的夫婦別姓)すら実現ができないのに、
女性が輝く社会だとか、ちゃんちゃらおかしい」
というのは、自民党・安倍政権のことを
さしているのは、言うまでもないでしょう。
7月6日エントリで少し触れましたが、
自民党は議員も支持基盤も頑迷極まりない
反対派(非共存派)ががっちり堅めています。
旧姓使用の拡大をようやく実現する程度です。
安倍政権のもとで選択的夫婦別姓が
実現する可能性はほぼ皆無でしょう。
「選択的夫婦別姓を認めない唯一の党首」
選択的夫婦別姓は、安倍政権の「女性の活用」の
試金石になるとも言われています。
人口回復のためには「ありとあらゆる」
家族・ジェンダー政策が必要ですが、
選択的夫婦別姓はその「あ」程度だとも言われています。
「安倍政権・女性活用の不信」
「フランスの高い出生率」
ジェンダー政策に積極的な体裁な
示しながら、「試金石」「あ程度」も
実現できないとあっては、「ちゃんちゃらおかしい」
という批判も無理もないと言えます。
はっきり名前を出さないとはいえ、
枝野幸男は与党・自民党の政策を批判することで、
自党の政策の優位性を示すといった
自民党との対抗戦略を意識しているのは、
わたしは好ましいと思います。
5月12日エントリでも触れましたが、
民主党、民進党は、家族・ジェンダー問題では、
自民党・安倍政権よりずっとよい
政策を示せるにもかかわらず、
積極的な対抗戦略を採らなかったと思います。
「選択的夫婦別姓・自民党との対立軸」
自民党・安倍政権のほうから
「女性の活用」「女性が輝く」なんて言って、
ジェンダー政策を前面に出している状況です。
これに対抗しない手はないというものです。
選択的夫婦別姓にいたっては、
ほかの家族・ジェンダー政策にも増して、
自民党にはなにも期待できない状態です。
なおさら対抗戦略を採りやすいと思います。
ほかのあいさつをされたかたがたは、
はっきりと政権批判になることは述べていないです。
超党派の集会で与党議員も参加するので、
遠慮したのもあるのかもしれないです。
(政権批判をあまり遠慮しなくていい
立場にいる、沖縄の風代表の糸数慶子だけは、
「日本会議系の安倍首相のもとで
民法改正は絶望的」ときわめてストレート
かつあからさまに批判しています。)
そんな中にあって名指ししないとはいえ、
はっきりと政権の政策を批判する枝野幸男は
(少ないとはいえ与党議員もいるのに)、
ある意味「大胆」と言えそうです。
むしろこの程度の「大胆さ」なら、
当然必要なのではないかと思います。
こういったところは従来の野党は弱かったように、
わたしは感じています。
付記:
この院内集会に与党議員の参加が少ないのは、
このような与党批判、政権批判が出てくることも
あるのではないかと、わたしは想像します。