2019年07月07日

toujyouka016.jpg 陳情を否決した夫婦別姓反対派議員

7月5日のふたつのエントリで、
愛媛・今治市で、選択的夫婦別姓について
国会で審議するよう、国に意見書を出すことを
求めた陳情が、賛成少数で不採択になるという、
残念な事態になったことをお話しました。

「今治で選択的夫婦別姓の陳情が不採択」
「今治で選択的夫婦別姓の陳情が不採択(2)」

このときおもな反対した議員の意見で
公表されているものを引用しておきます。

 
「夫婦別姓制度の陳情、愛媛・今治市議会が不採択 サイボウズ・青野社長が提出」

一方、不採択を求めた委員のうち、本宮健次市議(70)は
「世界に日本も追従してというのは違和感がある。
国民性も歴史観も違う」と述べた上で、
「結論を出すのは時間がかかる。今後社会現象の中で
考えていくもので、もう少し様子を見るべきだ。
制度に関してダメという結論を出しているわけではない」とした。
越智忍市議(69)は「日本の家族関係の中で、
(姓は)尊重すべき根幹にあたるもの」と話した。

5月に同市であった制度に関する
勉強会に参加した羽藤謙司市議(62)は、
「法改正で救われる人がいるのなら
やったらいいのではないかと思ったが、
家族制度の崩壊につながるという意見や、
積極的に動く政治グループに不信感を持っている
という意見もあった」などとし、不採択を求めた。


「夫婦別姓陳情、市議会本会議も不採択 女性議員は賛成も 愛媛・今治」

一方、不採択を求めた討論は、
政常会の越智豊氏(60)=同=が行い、
「別姓夫婦の子どもは、一方の親とは別姓になってしまう。
別姓のために親子関係がうまくいかないと
決めつけることはできないが、
さまざまな問題が発生してくる」と指摘。

「夫婦同姓制を採用しているのは世界で日本だけだから
変えなければならないというのもおかしい。
元号や世界中から称賛されている
食、伝統文化、いずれも日本独自のもので、
これらこそ守っていかなければならない。
制度を認めれば、日本の伝統が一気に崩れ去ってしまう。
採択に断固反対する」と述べた。

同制度を巡っては同市議会は2010年に
「選択的夫婦別姓のための民法改正に反対する意見書」を
可決しており、主な反対理由として
「選択的夫婦別姓を推進すれば、家族の絆がこわされ、
家族崩壊につながっていく」としていた。


「2019年6月28日・今治市で選択的夫婦別姓の陳情が不採択」



「夫婦同姓は日本の伝統」、
「国際社会に日本は追随する必要はない」、
「親子別姓になって問題が起きる」、
「結論を出すのは時間が早い」、「家族制度の破壊」、
「積極的に動くグループに不信感を持つ」など、
不本意ながらなじみの深い反対意見が並んでいます。

彼ら今治の市会議員たちも、
そこらへんのネトウヨやらミソジニーやら
選択的夫婦別姓の反対派やらと同様で、
べつだんかわった意見を持っている
というわけではないということです。

これはそこらへんの選択的夫婦別姓の反対派を
ネットで批判すればそこで得た知識や経験は、
現実世界での政治家の反対派の対策にも
役立つことをしめしてもいるわけです。


ネットの選択的夫婦別姓の反対派を
批判する意義として、
1. 反対派(非共存派)に自信を持たせない
2. ネットの選択的夫婦別姓に関するリテラシーの維持
があります。

「差別主義者は放置がよいか?」
「差別主義者は放置がよいか?(2)」

このほかに自身の勉強のためや、
それを現実世界での政治活動や啓蒙活動にも
役立てるため、ということもあるでしょう。
ネットの反対派はそのために利用する存在、
くらいに思えばいいと思います。

posted by たんぽぽ at 20:44 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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