2019年07月18日

toujyouka016.jpg 選択的夫婦別姓・先送りの精神構造

7月13日の毎日新聞の「土記」に、
選択的夫婦別姓と脱原発についてのコラムがあります。

「土記 原発も夫婦別姓も=青野由利」
「土記 原発も夫婦別姓も=青野由利」(全文)

7月3日の記者クラブ主催の党首討論会で、
「選択的夫婦別姓に賛成か」「脱原発に賛成か」の
質問に対して、安倍晋三ひとりだけが、
両方に手をあげなかったのでした。
それを意識してのコラムです。

 
安倍首相は「(イエスかノーかで挙手させるのは)
印象操作」とムキになっていたが、そんなことはない。
自民党は「選択的別姓を認めることも、
原発新増設を否定することも、今はできない」
ということはよくわかった。


コラムではどちらも先送りしていい
問題なのか、という観点で述べています。
選択的夫婦別姓も脱原発もすぐに実行して当然、
という前提に立っているということです。

印象操作かどうかより重要なのは、
いずれも「賛否を明確にせず、問題を先送りしていて
いいのか」という点だろう。

選択的夫婦別姓を、もう先送りが許されない課題と
考えているのは、もちろんよかったです。
よくある「選択的夫婦別姓なんて後回し、
票が取れない」という認識ではないということです。

「選択的夫婦別姓は草の根の声」
「選択的夫婦別姓は大きな争点」

選択的夫婦別姓の実現が求められて久しいです。
法制審議会の答申書から23年放置され、
選択的夫婦別姓が認められないのは、
世界中でほぼ日本だけとなっています。
いますぐ実現しても遅すぎるくらいの課題です。


自民党・安倍政権が、選択的夫婦別姓を
いつまでも「先送り」にするのは、
ようは反対しているから、ということです。

反対するまともな理由が見当たらないし、
はっきり言ったらどんな批判をされるか
わからないので、「反対」と言えないのでしょう。
それで「先送り」と言い続けて、
お茶を濁しているものと思います。



付記1:

記事中で言及がある、安倍晋三首相による
「選択的夫婦別姓は経済成長に関わりがない」発言は、
こちらの記事に出ています。

「安倍首相 夫婦別姓への見解に批判殺到「もはや支離滅裂」」
「安倍首相「選択的夫婦別姓は経済成長とは関係ない」ネット党首討論での発言が波紋」



付記2:

「夫の家事・育児時間が多いほど
次の子の出生率が高まる」というデータは、
たとえばこちらがあると思います。

「夫の家事・育児と第二子」

夫の家事・育児時間が長いほど、第2子以降の出生割合が高い

「次の子」ではないけれど、
男性の家事時間と出生率の相関を示した
国際比較も参考になるでしょう。

「男性の家庭進出と出生率」



posted by たんぽぽ at 23:06 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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