今回は比例区の結果(立憲民主党以外)を見たいと思います。
「自民が比例区の得票数、大きく減らす 議席数はキープ」
「自民、勝ったけど 比例2000万票割れ 大幅減」(全文)
「無党派層、比例区の投票先は分散 朝日出口調査」
「無党派層 投票先は分散 比例区 本社出口調査」(全文)
比較可能な政党で2017年衆院選と今回参院選の比例票を比較すると(単位:万)
— 浦野 真(しん) @日本共産党松戸・鎌ケ谷地区委員会 (@urano_shinjcp) 2019年7月22日
自民 1856→1755
立民 1108→784
公明 698→648
共産 440→442
維新 339→487
社民 94→104
与党は計150万票減。野党で票を増やしたのは共産、社民。維新の伸びに対抗するには補完勢力の本質を有権者に伝える必要。
自民党は今回の参院選の比例区の
得票数は1755万票でした。
2017年の衆院選のときの比例区の得票
1856万票から、約100万票減らしています。
これは低投票率ゆえの減少と考えられます。
自民党の比例区の獲得議席は19で、
前回2016年の参院選と同じです。
減らなかったのも低投票率ゆえと考えられます。
自民党は候補者を増やすことで、
比例区での議席の上積みを狙っていたようです。
議席数は増えなかったのであり、
戦略は功を奏さなかったと言えるでしょう。
自民は過去2回の参院選で20人台に
絞っていた比例候補を今回は33人擁立。
「候補者を増やせば、当然隊の得票数の
押し上げにつながる」(党関係者)との思惑があったが、
比例票を大きく減らし、狙い通りにはならなかった。
今回の参院選の自民党の比例区の
絶対得票数は17%程度です。
「自民の絶対得票数は低下傾向が続いている」と
朝日新聞は考察しています。
これまでの推移を見ると、
それほど低下したとも思えないです。
2016年の参院選だけ特別に、
絶対得票数が高かったのだと思います。
公明党は今回の参院選の比例区の
得票数は648万票で、2017年の衆院選・比例区の
698万票から、50万票ほど減らしています。
減ったのは低投票率ゆえに
浮動票が入らなかったものと思います。
それでも公明党の得票はもともと固定票が
ほとんどなので、全体の得票の減りかたは
それほど大きくないのでしょう。
共産党は今回の参院選・比例区の
得票数は442万票で、2017年の衆院選・比例区の
440万票から、わずかに2万票ほど増えています。
社民党は今回が104万票、2017年が94万票で、
10万票ほど増えています。
共産党と社民党は、2016年の参院選で
野党共闘に参加するようになってから、
得票数を少しずつ増やしていったのでした。
今回の参院選で低投票率にもかかわらず、
少し得票が増えているのは、
これら2党に対する支持は依然として
広がり続けている、ということだと思います。
いささか眼を見張るのは維新です。
今回の参院選の比例区の得票は487万です。
2017年の衆院選・比例区の得票は339万で、
そこから150万票増えています。
投票率が下がった状況において、
これだけ得票数を増やしたのですから、
支持を拡大していることはたしかでしょう。
維新は選挙区でも基盤の堅い大阪、兵庫のほか、
東京と神奈川で議席を取っています。
今回の参院選ではっきりと党勢を
拡大したと言えると思います。
維新はなぜ支持を拡大したのかと思います。
立憲野党が期待できなくなったから、
維新に流れたという例のパターンでしょうか?
そこまで立憲野党が信頼をなくしているとは
思えないし、また維新が流入先として
信頼されているとも思えないです。
維新の躍進の原因をはっきりさせるには、
まだ情報が必要そうです。