「惑星開発大辞典」の表紙ページから、
各項目へのリンクをたどろうとすると、なぜか切れています。
URLの"members.tripod.co.jp"の部分を、"members.at.infoseek.co.jp"に
書き直すと、コンテンツが出て来ます。
(たぶん、どちらかがミラーサイトだったもので、
URLを絶対パスで書いているためですが。)
この辞典、当時はとても人気があったようですが、
もともとは、『惑星開発委員会』というサイトのコンテンツで、
見たところ、サブカルチャー系の、レビューサイトのようです。
2003年3月に、いったん閉鎖していますが、
のちに『第二次惑星開発委員会』として再開しています。
残念ながら、「惑星開発大辞典」は加筆されず、放置されているようです。
市民運動というのは、はじめは課題設定がはっきりしていても、
だんだんと、運動を続けるための運動に、走るようになるという、
「運動の無限連鎖」におちいることが、しばしばあるようです。
薬害エイズ訴訟を支える会も、そうだったようです。
「ためにする運動」に、活動内容が変化してくると、
小林よしのりは、ほかのメンバーと確執を起こして、ねじけてしまい、
『脱運動論』を描いて、反左翼的に「転向」したのでした。
(宮台真司なんて、「運動なんてそんなものだ。
よしのりは、なにをいまさらのことで怒っているんだ」と、
このあたりは、醒めていたというお話です。)
このように、運動が目的化した人たちが、おちいりやすいのが、
「受けねらい」「わかりやすいお題目」であり、
ここに、ポピュリズムにはまりこむ構図が、出てくることになります。
ポピュリズムは、ファシズムに陥りやすいという、ご指摘もありますが、
藤岡信勝の運動の手練手管は、まさに「ハーメルンの笛吹き」です。
また、「落合信彦」の項なんて、「あるある」とデジャブですよ。
楽をして、なにかしたい人というのは、義務教育程度の知識で、
見抜けることも見抜けなくて、商業ベースにたやすく利用されるのは、
いまにはじまったことではないのでしょう。
1990年代から、こうしたポピュリズムを、
取りざたしていたのは、先見の明だったとも言えそうです。
それでも、2000年代になって、「日本の政治空間の醜悪な戯画」が、
郵政選挙で、深刻なカタストロフィーを、現実にもたらしたことまでは、
さすがに予想しなかったようですが。
全体の論調は、たとえば、「本気であたまが悪い人」なんて、
書きかたをしていて、愚民思想にも聞こえて、
反発なさるかたもいらっしゃるかもしれないです。
(メディア受けしたがる識者にも、原因があるというのですから、
愚民思想を言いたいのでないわけですが。)
1990年代の論壇の状況など、背景知識がないと、
なにを言いたいのかわかりにくいのが、悩むところでしょうか。
前にも言ったけれど、かくいう、わたしもそうでして、
いまだにすっかり、内容を理解できていないところもあったりします。
辞典に書かれている文責を見ると、何人かの名前が出て来ますが、
実際には、ひとりで書いている感じがします。
文章の成熟度の雰囲気から、年かさのかたの感じがしますが、
書いているのは、かなり若いかたのようです。
「ブンガク」の項目を見ると、1990年代で高校生だったようで、
辞典を書いていたころは、まだ学生さんだったのかもしれないです。
2007年07月06日
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