2019年参院選の秋田選挙区を見てみたいと思います。
「2019参院選 > 開票速報 > 秋田 開票速報」
秋田では野党統一候補の寺田静が当選です。
得票数は24.2万票で、自民の候補との差は
わずか2.1万票でした。
選挙期間中の情勢報道では、寺田静がずっと前に
出てはいたものの、接戦が続いていました。
接戦を制したということになるでしょう。
秋田選挙区の寺田陣営の事情は、
次の記事にややくわしいことが出ています。
「野党共闘は「秋田モデル」に学べ 蟻が巨象倒した共感の力」
秋田は2016年の参院選では、
東北6県で唯一野党候補が敗れたところでした。
秋田の野党陣営は3年前の敗北が、
トラウマになっていました。
野党統一候補が勝つには、野党支持層を
堅めるだけではやはりふじゅうぶんで、
無党派層と保守層からどれだけ
取り込めるかが重要となるようです。
そのために政党はあまり前に出ないで、
候補者に自由に選挙活動してもらったようです。
政党色を薄めたわけで、この意味では
無所属候補らしかったと思います。
「野党共闘は土台であって、政党間で話し合いが
ついていればよく、前面に出す必要はない。
その土台の上で無党派層と保守層の票を
どう取り込むのかが重要で、野党支持者を固めるだけでは
勝てないことは3年前の参院選で実証済み。
だから今回は野党間で政策協定を結ばず、
素直に静さんに自分の気持ちを訴えてもらった。
それが共感を呼んでプラスアルファとなった」
野党幹部の応援演説に頼らずに候補者の魅力を
前面に出す草の根選挙で巨象を倒した「秋田モデル」は、
今後の野党共闘のお手本になりそうだ。
訴えた内容も「ひとりの庶民」をアピールで、
多くの市民の共感を得るものでした。
これも政党色の薄い無所属候補的だったと思います。
5歳の長男を子育て中の寺田氏が
打ち出したのが母親目線と生活者目線。
幼い頃の経済的苦労や高校中退などの経験を打ち明けた上で、
苦しい境遇の人たちの声に耳を傾けて
政治に反映させたいと訴えたのだ。
「生い立ちの話が共感を呼びました。
大企業・富裕層や大都会優先の安倍政権が続く中で、
かつての静さんのような苦しい境遇で悩んでいる人は少なくない。
『同じ当事者だ』『彼女の言葉に癒やされた』
といった声をよく聞きました。
政党色を出さずに、安倍政権にいじめられている
県民代表とアピールし、安倍政治を変えようと
呼びかけることが重要です」
こうしてみると、野党統一候補は、
秋田選挙区に関しては、地元の事情に合わせた
「選挙区の自治」があったように思います。
選挙区の事情に応じて、最適な方法を
考え出して実行するというのが、
今後の野党共闘のモデルになるのかもしれないです。
参院選情勢報道 注目区の終盤情勢
— 三春充希(はる)⭐みらい選挙プロジェクト (@miraisyakai) July 16, 2019
秋田県(1人区) pic.twitter.com/ywd6m2w5Rf