2018年2月に発表された内閣府による、
選択的夫婦別姓についての世論調査です。
「家族の法制に関する世論調査」
「2.選択的夫婦別氏制度の導入に対する考え方」
今回はジェンダーと世代を組み合わせた
結果を見てみたいと思います。
ジェンダーだけ、世代だけの結果は
図もあるので、参照されていると思います。
選択的夫婦別姓制度の是非は、
全体的に「賛成」は「女性>男性」、
「反対」は「女性<男性」となっています。
それでも差はそれほど大きくないです。
女性で「賛成」の割合は、40代以下で半数以上、
50代は48.1%なので、ほぼ半数です。
「反対」は50代以下でほぼ一定で、
14%くらい全体の7分の1ほどです。
男性で「反対」の割合は、18歳-20代が24.0%で、
女性の同じ世代(15.3%)より高いです。
結婚が現実になっていないので、
相手の女性に改姓させることに
こだわるのかもしれないです。
30代、40代の男性の「反対」は、
同じ世代の女性とほぼ同じくらいの割合です。
結婚が現実的になるので、相手の女性の都合を
考えるようになるのかもしれないです。
50代の男性の「反対」は26.3%で、
女性の同世代の13.3%よりずっと高いです。
この年代になると因襲的な家族・ジェンダー観が
まだ強い人が多いのかもしれないです。
18歳-20代と50代の男性の「賛成」は
30代、40代とほぼ同じくらいです。
これらの世代で「反対」が多くなったぶん
減っているのは「旧姓使用」のようです。
次に選択的夫婦別姓に「賛成」と答えた中で、
夫婦別姓を希望する割合を見たいと思います。
これは女性の「希望する」は、
自分が結婚改姓しないことを希望する、
男性の「希望する」は結婚相手の
女性が改姓しないことを受け入れる、
という意味と考えていいだろうと思います。
「希望しない」はほぼ「女性>男性」です。
いささか意外な気もしますが、
女性は自分が非改姓結婚しない割合、
男性は相手の女性が改姓しないことを
受け入れない割合と考えれば、
いちおう理解できそうです。
「希望する」と回答したかたは
女性はほぼ「40代以下<50代以上」です。
これも意外な気もしますが、
若い世代は自分は非改姓結婚しないけれど、
選択的夫婦別姓には賛成するかたが多い、
ということだと思います。
自分の選択の希望と社会制度のありかた、
他人の選択肢を認めるかということを
わけて考えられるということです。
上の世代は自分が非改姓結婚したいから
選択的夫婦別姓に賛成するかたの
割合が高いことになります。
つまり自分は非改姓結婚しないから、
選択的夫婦別姓にも反対する割合が
高くなるということです。
「希望しない」と回答した男性は
おおむね「40代以下<50代以上」です。
「希望しない」が減ったぶんは、
「どちらとも言えない」が増えています。
これは男性は若い世代のほうが、
結婚相手の女性が自分の苗字に
改姓しないことを受け入れられる
可能性が高いということだと思います。