参院選の1人区で女性有権者が
生活や女性の問題に熱心な女性候補者に
投票したという状況を見てきました。
「男女「均等」なお遠く 現職多い自公、女性割合低く」
「「自分たちの問題」有権者に響いた」
「激戦の1人区で競り勝った女性候補たち 押し上げた票は」
(はてなブックマーク)
複数人区についても記事に簡単な記述があります。
それを見てみたいと思います。
改選数2以上の複数区でも、同じ政党が
男女ペアで候補者を擁立すると、無党派層の女性票が
女性候補に向かう傾向が見られた。
大阪選挙区(改選数4)では日本維新の会が
新顔の梅村みずほ氏(40)と
現職の東徹氏(52)の男女二人を擁立。
無党派の女性の投票先は梅村氏が18%と、
東氏の11%を上回り、梅村氏はトップ当選した。
大阪選挙区は維新の梅村みずほが
73.0万票でトップ当選し、同じく維新の
東徹は66.0万票で2位でした。
差は13.0万票で結構開いています。
「参院選・選挙区の結果・大阪」
「2019参院選 > 開票速報 > 大阪 開票速報」
大阪府(4人区)⭐接戦⭐
— 三春充希(はる)⭐みらい選挙プロジェクト (@miraisyakai) July 20, 2019
上位4候補が当選する大阪では、梅村氏(維新)、杉氏(公明)、辰巳氏(共産)、亀石氏(立憲)が当落線付近を争います。各社がつけた辰巳氏と亀石氏の順位は、5位と6位がほぼ半々でわかれています。 pic.twitter.com/LBooWQd4zs
新聞社の選挙情勢では東徹はトップで
ずっと前に出ていました。
梅村みずほは他党の候補者と競って、
当落線付近の接戦が続いていました。
最後の数日間で無党派が動いたのですが、
その中に女性候補者ということで
梅村みずほに投票した、無党派の女性有権者が
多かったものと思います。
ほかに同じ政党が男女ひとりずつ
候補者を立てたケースとして、
東京選挙区の立憲民主党があります。
ここでは塩村文夏が68.8万票で、
山岸一生の49.6万票を上回っています。
(残念ながら山岸一生は
当選を果たせませんでした。)
「参院選・選挙区の結果・東京」
「2019参院選 > 開票速報 > 東京 開票速報」
広島選挙区では自民党が男女ひとりずつの
ふたりの候補者を立てました。
河井案里が29.6万票で当選にすべりこみ、
溝手顕正の27.0万票を上回っています。
(溝手顕正は当選5回のベテランにも
かかわらず当選できませんでした。)
「参院選・選挙区の結果・広島」
「2019参院選 > 開票速報 > 広島 開票速報」
東京の塩村文夏も広島の河井案里も、
新聞社の選挙情勢のときより、
選挙結果のほうが上がっています。
無党派が動いて票が入ったと考えられ、
女性候補者に投票した女性有権者が
多かったことが考えられます。
これらを見たかぎりでは、
複数人区でも無党派の女性有権者が、
自分たちの課題を解決すると考えて、
女性候補者に投票することが多い、
という現象は起きていると言えそうです。
1政党がひとりしか候補者を立てない場合でも、
女性を擁立した政党は、男性を擁立した政党より
無党派の女性有権者が投票する可能性は
高いことが考えられます。
女性の課題、生活の課題に取り組む女性候補者が、
とくに若年層の女性有権者から多く得票する
可能性は複数区でもあることになります。