参院選の直前に書かれた、選択的夫婦別姓についての、
ブルームバーグの記事を見てみます。
「「変われない日本」、参院選で占う選択的夫婦別姓の行方」
「Women in Japan Fight for Their Identity − Starting With Their Name」
日本語の記事で、選択的夫婦別姓に関しては、
2015年の第一次訴訟の最高裁判決のときより
盛り上がっている、という指摘があります。
市民団体「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」は、
昨年8月から法制化を求める陳情活動を行い、
東京都議はじめ多くの地方議会で請願や陳情が採択され、
22議会から国へ意見書が送られた。
4件の訴訟も始まった。
野口弁護士は別姓の選択肢を求める議論は
「15年の最高裁判決時を上回るくらいに
盛り上がっている」と感じている。
世論が盛り上がっている理由は、
夫婦別姓訴訟が同時に4件審理されていること、
その原告の中にに、サイボウズ社長の
青野慶久氏という、社会的影響力のある
有名人がいることだと思います。
「選択的夫婦別姓・もう一度法廷へ」
「青野慶久・夫婦別姓訴訟の記事」
盛り上がっている具体的な影響として、
記事中で述べられていますが、
「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」という、
中心的な活動をする市民団体が
作られたことがあるでしょう。
「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」
2018年2月の世論調査では、選択的夫婦別姓に
賛成が42.5%、反対が29.9%となり、
賛成が反対を大きく上回ったことも
盛り上がっている効果かもしれないです。
「家族の法制に関する世論調査」
2001年の世論調査の水準に
近くなっただけなので、賛成が多数になった、
というほどでもないかもしれないです。
それでも前回2012年は賛成と反対が
ほぼ同数でしたから、そこから比べたら、
賛成が増えたことはたしかです。
世論の盛り上がりが後押ししたことは、
じゅうぶん考えられるでしょう。
選択的夫婦別姓の著名な反対派が
軒並み黙りこんでいるのも、
世論が盛り上がった効果かもしれないです。
「沈黙する夫婦別姓反対派」
選択的夫婦別姓に賛成の論調が高まっているし、
実現する可能性も高くなっていると、
彼ら反対派は判断したのでしょう。
この状況で反対の主張を展開したら、
いちじるしく不利と思ったのでしょう。
わたしの個人的実感に関して言えば、
ツイッターでの会話や交流が、
さかんになったことがあります。
青野慶久氏による夫婦別姓訴訟の前は、
わたしがブログエントリを書いて、
ツイッターに流しても、反応はほとんど
まったくなかったのでした。
「ブログエントリに対するツイッターからの反応」
訴訟以降は、ブログエントリのツイートは、
リツイートや「いいね」を少しもらったり、
リプライが付くことがあるなど、
多少反響が出るようになりました。
ツイッターで選択的夫婦別姓問題に
関心があるほかのかたと
会話する頻度も格段に高くなりました。
わたしのツイッターの利用は、
夫婦別姓訴訟を境にして増えています。
「ツイッターの交流が大きく変わった」
「ツイッターのツイートの数の推移」