2019年09月21日

toujyouka016.jpg 選択的夫婦別姓の反対派・伝統論者

9月16日エントリの続き。

ブルームバーグの選択的夫婦別姓の記事に
出てくる、自民党の青山繁晴議員のコメントを
引き続き見てみたいと思います。

「「変われない日本」、参院選で占う選択的夫婦別姓の行方」
「Women in Japan Fight for Their Identity − Starting With Their Name」

 
青山繁晴は選択的夫婦別姓の反対派の
ご他聞にもれず、夫婦同姓の強制は
日本の伝統だなどと言っています。

自民党の青山繁晴参院議員は16日のインタビューで
姓の在り方はその国の「伝統」に由来するとし、
夫婦別姓制度の導入について「伝統を大事にする場合は、
少なくとも法制度化することはない」と否定的な見解を示した。
「女性の姓に合わせる場合も日本に結構ある」とし、
現行の民法が「女性差別というのは誤解」と語った。

このような「伝統論者」に対する解答は
大きくふた通りがあると思います。

ひとつは「伝統で人権侵害を肯定できない」です。
伝統が人権侵害をもたらしているなら、
そんな伝統は悪質ですから、早くなくなるよう
尽力する必要があるでしょう。

「差別を伝統で正当化する別姓反対派」




もうひとつは「夫婦同姓は日本の伝統ではない」
ということを、根拠とともに示すことです。

「日本で夫婦同姓になった起源」

日本で、夫の苗字で夫婦同姓とすることを
民法で定められたのは1898年です。
このころの日本政府は、欧米諸国と結んだ
不平等条約を撤廃するために、
欧米的な法整備をする必要がありました。

そこで日本政府は、欧米の家族法にある
家制度にならい、女性が夫の苗字に改姓して
夫婦同姓とすることを定めたのでした。




日本の夫婦同姓は明治の後半からですが、
それでも100年以上続いているから、
それなりに長く日本に定着しているとは言えます。
それでも欧米から輸入した制度ですから、
「日本の伝統」とは言えないでしょう。

posted by たんぽぽ at 22:36 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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