2019年09月22日

toujyouka016.jpg 全国家庭動向調査・夫婦別姓

国立社会保障・人口問題研究所が
9月13日に「全国家庭動向調査」を発表しました。
これは既婚女性を対象に、家族について
さまざまな調査をしたものです。

「同性婚に女性7割賛成、夫婦別姓5割 家族観変化の兆し」
「既婚女性7割「同性婚認めるべき」 家庭動向調査「夫婦別姓でもよい」5割」(紙面版)
(はてなブックマーク)

『第6回全国家庭動向調査』

この調査で選択的夫婦別姓の是非についての
設問もあるので、これを見たいと思います。

 
「VII.家族に関する妻の意識」の
「1.全体像」にある表7-1に、
「夫、妻とも同姓である必要はなく、
別姓であってもよい」という設問があります。

賛成は「1. まったく賛成」と
「2. どちらかといえば賛成」の合計です。





第4回(2008年): 42.8%
第5回(2013年): 41.5%
第6回(2018年): 50.5%

あとの選択肢は「3. どちらかといえば反対」
「4. まったく反対」となっています。
賛成以外の回答は、少数の無回答はあると思いますが、
ほぼ全員が反対ということになります。


2008年と2013年は、選択的夫婦別姓に
賛成のかたは4割程度で、ほぼ横ばいでした。
今回の2018年の調査で5割を超えて、
賛成が反対を上回ることになりました。

2013年は民主党政権の失敗と安倍政権の誕生で、
因襲・反動的な世相が蔓延していたので、
選択的夫婦別姓に賛成の論調が
あまり広まらなかったのかもしれないです。

そのあと2015年に夫婦別姓第一次訴訟の
最高裁大法廷回付がありました。
2018年にはサイボウズの青野慶久氏などによる、
4件の夫婦別姓訴訟がありました。
これらが選択的夫婦別姓に対する
理解を広めたことが考えられます。


朝日新聞の電子版の見出しには、
「家族観変化の兆し」とあります。
家族観なんてとっくのむかしから、
この程度の変化くらいなら
しているのではないか?とも思います。

選択的夫婦別姓に賛成の回答が、
2018年にきゅうに増加しています。
この「全国家庭動向調査」に関しては、
最近になって「変化の兆し」が現れたと
言えるのかもしれないです。


この国立社会保障・人口問題研究所の調査は
既婚女性だけが対象なのがいささか残念です。
未婚女性や男性を対象に調査すれば、
また違った結果が得られると思います。

posted by たんぽぽ at 20:17 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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