2019年09月23日

toujyouka016.jpg 夫婦別姓・知ろうとしない人たち

いま話題の選択的夫婦別姓の記事です。
国立社会保障・人口問題研究所の
「全国家庭動向調査」に始まって、
結婚改姓が職業上のキャリアに不利益になることや、
「子どもがかわいそう」といった
定番の偏見などが出てきます。

「論文、選挙、子連れ再婚…夫婦別姓なくて困る女性と「妻の不倫」心配する男性」
(はてなブックマーク)

なにが話題になっているかというと、
そこで紹介される反対派(非共存派)の意見が、
偏見と差別丸出しということです。

 
「愛人が増える?」夫婦別姓を通して見えた女性蔑視

議員と話す中で感じるのは、選択的夫婦別姓への偏見だ。

「夫の姓にしないと社会的に結婚しているか分からない。
愛人と見分けがつかなくなる」
「選択的夫婦別姓が実現したら、女性も男性と同じ権利を
持っていることに国民が気づいてしまう」
「法改正などしてうちの妻が元の姓に戻りたい
と言ったら離婚だ。責任を取ってくれるのか」

どれも男性議員から言われたことだそう。

これらについても言いたいことはありますが、
いまは置いておきます。


ここでお話したいのは、選択的夫婦別姓について
ろくに知らない議員が多いということです。

どこの議会でもそうですが、選択的夫婦別姓について
当事者の声を聞いたことがない、
民法や歴史を知らないなどの知識不足。
お会いした自民党都議も『知らなかったことが
多かった』と言っていました。
今はとにかく勉強会を開いてくださいと話しています」
(井田さん)

法制審議会の答申書から四半世紀近くたち、
ずっと議論され続けている政治課題です。
ウェブでも書籍でも、容易にアクセスできる
情報はたくさんあります。

それを「当事者の声を聞いたことがない」
「民法や歴史を知らない」のレベルで、
政治家がわかっていないということです。

結婚後の夫婦の苗字をどうするかという、
概念的にも身近でわかりやすいことです。
難しいことなどなにもないと思います。
なぜにかくも「わかっていない」のかと思います。


選択的夫婦別姓の問題に関して
彼らに「知らなかったことが多い」のは、
そもそものところから「知ろうとしない」から
ではないかと思います。

「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」が
面会をしようと連絡を入れても、
都議会自民党はぜんぜん会おうとしないです。
返事すらろくにしないです。

都議会自民党には3月から陳情のための
面会のアポイントを取っていたが、
採択されるまで一度も会ってもらえなかったという。
採択された6月以降も電話、ファックス、メール、
都議会の控室 にも足を運んだが、
議員からの返信は一度もなかった。
「都民のメンバーそれぞれが地元選出都議に
『会って自分の困りごとを聞いてほしい』と訴え、
都議会自民党政調会事務局に直談判に行き、
メディアの記者にも訴えました。
結局会ってもらえたのは、
意見書について審議する前日です。

相手からアクセスしに来てさえいるのに、
それを拒絶するのであれば、いつまでたっても
「知らなかったことが多い」でしょう。


なぜ選択的夫婦別姓の問題に関して、
彼らは明確な意思を持って、情報を得ようと
しないのかという疑問があります。
反対派(非共存派)の主張は、
根拠薄弱ゆえに簡単に反論されるので、
議論したくないのもあるのかもしれないです。

それ以上にありそうだと思われるのが、
「オンナコドモのことはくだらない」と、
思っているので、まともに取り合いたくない、
ということではないかと思います。

女性だけで陳情に行っても、
まともに聞こうとしないが、男性と一緒に行くと
聞く耳を持つようになるという、
ミソジニーの典型的な反応を示す
男性議員もいるくらいです。

陳情も男性と一緒に行くと、議員の反応が全く違うという。
会のメンバーには、改姓避けるため結婚できずにいる
20〜30代の若い女性も多い。
「女性だけで行っても、話半分でしか
聞いてくれない男性議員もいるからです。
選択的夫婦別姓の世論が高まったのも、
青野さんが男性の経営者として
経済的なデメリットを示したことが大きいと思います。
自分の氏名で生きられないことは、
性別を問わず基本的人権の問題として
認識してもらえると良いのですが 」(井田さん)


「オンナコドモのことはくだらない」という
政治的ミソジニーは、日本にジェンダー差別の
蔓延をもたらす日本社会の病理と言えます。
その病理に取り憑かれた人たちが、
議員の中にもかくも多いということです。

「日本会議・ミソジニーの本質」
「歴史的失策を支える政治的ミソジニー」

反フェミやジェンダー差別主義者たちが
「本丸」と位置づけした選択的夫婦別姓が
いつまでも実現しないのも
無理もないことかもしれないです。

posted by たんぽぽ at 19:36 | Comment(2) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
下らないと思うなら早く導入すればいいのに
Posted by イト at 2024年08月18日 11:59
彼ら反対派(非共存派)は、「くだらない」と
言いながら、常軌を逸したレベルで
必死になって反対してきますよね。

内心では、選択的夫婦別姓の問題を
深刻で重大なことだと思っている、
ということだと思います。
Posted by たんぽぽ at 2024年08月21日 22:10
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