2019年10月23日

toujyouka016.jpg 彼女に改姓させたい彼の考え

10月20日エントリの続き。
彼から結婚改姓の考えかたを聞く方法です。

自分が改姓したくなくて、相手の女性である
貴女に改姓させようとする男性は、
ツイートのかたのお話によると、
回答に大きくふたつのパターンがありそうです。

 
ひとつは、「長男だから」「親の意見」など
因襲的な家族観を理由にすることです。
これは「自分が改姓しない理由」を
示すもので、いわば「守り」も言えます。

もうひとつは、「女のわがまま」のように
改姓しない女性を批判するものです。
「攻め」に出ていると言えるでしょう。



「守り」「攻め」のいずれの場合も、
ジェンダー差別的という特徴があります。
「守り」の場合も、その因襲的家族観が
「家を継ぐのは男性であって女性でない」という
ジェンダー差別を利用しています。

女性が「自分は長女だから」と言っても、
改姓しない理由として、男性のようには
聞き入れられないことを考えれば、わかると思います。

また「守り」が理由に使えるのは、
「男性が改姓しない=女性が改姓する」と、
自動的に決まると思っているのもあると思います。
「結婚改姓は女性がすると決まっている」という、
社会通念を利用しているということです。

女性が自分は改姓しないと主張しても、
それだけでは自動的に相手の男性が
改姓すると決まるとは、考えていないことが
多いのではないかと思います。


「攻め」のほうが「守り」より
そのジェンダー差別性が顕著だと思います。
女性に直接矛先を向ける時点でしかりです。

さらに言えば、「女性が改姓するのは、
女性が改姓すると決まっているから」という、
「トートロジー」にしかなっていないです。
「女だから」くらいしか理由がないことで、
顕著な差別性が自明ということです。

ツイートのかたも「守り」の理由を
持ち出す男性に対しては、さらに彼から
お話を訊いて考えを探ることを勧めています。
「まだ話し合う余地がある」ということでしょう。

「攻め」の理由を出す男性は、
これ以上考えを探るまでもなく、
避けることを勧めています。
それくらい差別性があからさまであり、
「もう話し合う余地はない」のだと思います。


「結婚改姓するのは女性であって
男性でない」という、あきらかにジェンダー
非対称なことを正当化するとなれば、
差別的になるのは必然だと思います。

かくして「女性が改姓して当然」と考え、
女性である貴女になんとしてでも
改姓させようとする男性は、
ジェンダー差別的である可能性が高いと、
判断されることになります。

貴女が結婚改姓したくないなら
なおさらですが、自分が結婚改姓してよいと
思っていても、そのような男性との結婚は
考えなおしたほうがよいことになります。

posted by たんぽぽ at 23:04 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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