日本の出生数の減少が予測より早く、
加速がかかったというニュースの続きです。
「出生数90万人割れへ 19年、推計より2年早く 社会保障・成長に影」
「出生数90万人割れへ 19年、推計より2年早く 社会保障・成長に影」(全文)
(はてなブックマーク)
前のエントリでお話したように、
出生率は2015年にピークとなり、
それ以降は減少を続けています。
その結果、出生数の減少に加速がかかることになります。
安倍政権はすでに7年近い長期政権です。
その中ごろから出生率の低下と、
出生数の減少の加速が始まったということです。
近年の出生数の減少は、前の民主党政権には、
責任はほとんどないと言えます。
出生数が加速度的に減少をするのは、
安倍政権に入ってからの成果であり、
自民党・安倍政権の責任と考えることになります。
2016年、安倍政権の中期以降は、
出生率の前年比はマイナス3%程度です。
これは2005年を除くと、2015年以前の
すべての年より大きな減少幅です。
安倍政権は深刻な出生数の減少を
招いていることになります。
安倍政権は家族政策、人口政策として
なにをしたかですが、日経の記事を見ると
「希望出生率1.8」という目標を
掲げたことに言及しています。
1人の女性が生涯に生む子どもの数にあたる
合計特殊出生率は18年に1.42と、3年続けて下がった。
結婚して子どもを産みたいと考える人の
希望がかなった場合の値は1.8で、理想と実態の差は大きい。
政府はこの「希望出生率1.8」を
25年度に実現することを目標に、
保育所の整備や育児休業の推進などに
取り組んできたが、効果は十分ではない。
出生率が上がらなければ、出生減には歯止めがかからない。
「希望出生率」とは、子どもを持ちたいかたが、
すべて希望通り持てた場合の出生率です。
現状の場合、1.83程度になります。
「夢をつむぐ子育て支援?」
希望出生率を目標とするというのは、
政策によって子どもを欲しいかたの希望は、
すべてかなうようにするということです。
希望出生率の1.8は、2025年までに
達成することを目標としています。
ほかに出生率の数値目標を定めたものとして、
人口減少対策と地方創生のための
「長期ビジョン」と「総合戦略」があります。
「出生率に数値目標設定」
出生率の目標値は
2020年までに1.6
2030年までに1.8
2040年までに2.07(人口置換水準)
「希望出生率1.8」は2015年10月に、
「長期ビジョン」と「総合戦略」は
2014年12月に打ち出された目標です。
実際の出生率は2015年をピークに、
現在までだらだらと減少を続けています。
出生率の目標を立てたすぐあとから(!)、
減り始めるお粗末ぶりです。
現状は、出生率を回復するための
政策なんてなにもせず、野放しにしてきたのと
同じような状況と言っていいでしょう。
出生率の低下が続く現状を見ると、
2019年の出生率は1.4くらいになりそうです。
2025年までに希望出生率1.8まで到達なんて、
とても無理なことだと思います。
「長期ビジョン」の2020年に出生率を1.6
という目標は、もっと実現が無理でしょう。
来年がほかならぬ2020年です。
あと1年で出生率を0.2も引き上げるなんて、
どう考えても不可能なことです。