最高裁判所の裁判官に就任しました。
これで最高裁判所の女性裁判官は、現在ふたりです。
「最高裁の岡村和美新判事「未来への責任担う重要な職務」就任会見で抱負」
毎日新聞の記事は短いので全文引用します。
最高裁判事に2日付で就任した前消費者庁長官の
岡村和美氏(61)が同日、東京都千代田区の
最高裁で就任記者会見を開き
「社会を変え、未来への責任を担う
重要な職務に身が引き締まる思い。
誠実に取り組みたい」と抱負を語った。
岡村氏は1983年に弁護士登録。
米大手金融会社で10年間、
企業法務などを担当した後、検事に転身した。
法務省人権擁護局長などを歴任し、
2016年8月から消費者庁長官を務めた。
岡村氏は「価値観が多様化した社会では、
複数の視点で検証することが
より適正な問題解決に役立つ。
経験の全てを生かしたい」と強調。
岡村氏の就任で女性判事は2人となり
「最高裁の多様性を表す一つの指標。
今後も増えていくのではないか」と話した。
結婚前の旧姓「岡村」を使うという。
東京都出身。米ハーバード大ロースクール修了。【服部陽】
最高裁判所の裁判官は15人います。
そのうち女性はふたりというのは、
問題なく少ないと言わざるをえないです。
まだまだ男性ばかり、男性中心だと思います。
これで「価値観の多様化」と言われても、
とても多様性を発揮するには、
ふじゅうぶんではないかと思います。
30年くらい前の、多様性や男女平等が
言われはじめたころのようです。
女性裁判官ないし最高裁判所の多様性が
今後増えていくことは期待できると思うし、
また増えていく必要のあることです。
最高裁判所は歴代の女性裁判官自体、
数えるほどの人数しかいないです。
今回就任の岡村和美氏を入れて7人です。
ちょっとびっくりするレベルです。
「歴代の女性最高裁判所判事一覧」
最初に女性裁判官が日本の最高裁判所に
登場するのは1994年です。
冷戦崩壊まで最高裁判事は男性ばかりでした。
これでよく続いていたと、
これもびっくりするレベルだと思います。
「女性が少ない最高裁判所」
「夫婦同姓「合憲」判断「人の選択肢を認めないのは静かなる加害者」」
女性初の最高裁判事は、旧労働省で婦人少年局長だった
高橋久子氏(故人)で、1994年から97年まで務めた。
その後、旧厚生省の官僚で社会保険庁長官だった
横尾和子氏が2001年から08年まで務めたが、
彼女たちの時代はそれぞれ15人中ただ1人の女性だった。
現在も判事を務める櫻井氏が横尾氏と入れ替わりで就任。
10年に、裁判官を経て慶應義塾大学法科大学院教授などを務めた
岡部氏が判事に就任して女性が2人に。
13年には鬼丸氏が弁護士出身の女性として初めて就任し、
女性最高裁判事が3人になった。
これまで最高裁判所で、女性判事の人数が
もっとも多かったのは3人です。
2013年2月から2017年1月までです。
選択的夫婦別姓法案の最高裁判決が出た
2015年12月は、女性判事が3人のときで、
じつはもっとも多かった時期でした。
「最高裁判決・ジェンダー不均衡」
女性判事が過去最多となったことで、
最高裁判所もジェンダー問題に理解を
示すようになり、夫婦同姓を強制する
現行民法も違憲判決が出る可能性が高いだろうという
期待も一部にあったのでした。