2019年11月10日

toujyouka016.jpg 男は女より性交渉をやりたがる理由

11月4日11月6日エントリの続き。

ある種の男性による「結婚で女性は有利」論、
いよいよ本題に入ります。
前の2エントリは準備段階でした。

「「結婚で女性は有利」論について語る」
「「弱者男性」による「女性は有利」論について語る」

今回はツイートで言及されている
「男は女よりセックスをやりたがる」、
よって「結婚でセックスできる女は有利」という
言説を見ていくことにします。

 

かかる言説の意味するところはなにかを、
まずはっきりさせる必要がありそうです。
(なぜこのような発想になるのか、
わからないかたもいるのではないかと思います。)

「男は女よりセックスの欲求が強い、
よって多くセックスしないと欲求が充足しない。
女はセックスの欲求が弱いから
少ない回数のセックスで満たされる。
よって女は男より性欲が満たされやすくて有利」
ではないかと思います。


11月6日エントリでお話していますが、
女性がセックスに対する欲求が少ないのは、
妊娠や出産の負担やリスクが大きいので、
性交渉に対して慎重になる必要があるからです。

「結婚すると女性は不利・性生活」


男性は妊娠や出産の負担やリスクが
ほとんどないですから、性交渉に対して
慎重になる要素がほとんどないです。
それで「男は女よりずっとセックスを
やりたがる」ことになります。

「性衝動の生物学的条件」

女性の繁殖成功にとって愛情確認は重要

1. 自分自身の生活レベルから見てもうひとりの生命を背負って
生きてゆくことが可能かどうかの生活レベル判定です。

2. 相手となる男性の適応度がある程度以上に高いかどうかをもとにした
遺伝子継承可能性についての遺伝子選別(配偶者選択)です。

3. 相手となる男性がその生活をサポートしてくれるか
どうかを判断するための愛情確認です。
A. 男性の性衝動は、能動的、攻略的なものであり、
女性の子どもを産む育てる能力(fertility:ファーティリティ、妊孕性)に
ついて無意識のうちになされる評価によって湧き起こる

B. ファーティリティの現在からの積分である
フィカンディティ(ficundity:フィカンディティ、
これからどのくらい子供を産めそうか)という観点


「男は女よりセックスをやりたがる」のは、
性交渉に関して男は女よりずっと有利で、
男には女のような不利がないからです。

こんなことはわざわざ言うまでもなく
わかりきったことだと思うのですが、
この程度のこともわからない男性は
少なくない、ということなのでしょうか?


「男は女よりセックスをやりたがる」、
よって「結婚でセックスできる女は有利」という
発想の男性の考えはつぎのようではないかと、
わたしは想像します。

「男性がセックスをしたがるのは、
性欲が本能だからである。
それは子孫を残すために必要だからである。
女性にとっても子孫を残すために
性欲は本能だから、女性も男性と同様に
セックスをしたがるはずである」

妊娠、出産という負担が女性にだけある
という決定的な差を無視して、
男も女も同じようにセックスしたがると
本当に思っているなら、あまりにも認識が
ナイーブすぎるというものです。

具体的な解決策としては性教育の充実
ということになるのでしょう。
日本の性教育のお粗末ぶりが
あらためて思い起こされるところです。

posted by たんぽぽ at 07:18 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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