厚生労働省の人口動態統計の調査の続き。
10月27日エントリで、団塊ジュニア世代は
人口問題や少子高齢化の話題の
「主役」だったというお話をしました。
「人口問題・団塊ジュニアの時代は終わった」
わたしに言わせれば、団塊ジュニア世代が、
人口問題の「主役」だった最後の時代は、
民主党政権のときだったと思います。
このとき団塊ジュニアは30台後半でした。
厚生労働省は2005年に人口問題は
「あと5年が勝負」と言っていました。
経団連は2009年に「数年が勝負」と言っていました。
そらまあ、厚労省さんが「あと5年が勝負!」と焦ってらしたのは2005年でしたからね。 "団塊ジュニアの抜けた30歳代女性は毎年約35万人ずつ減っており、今後も緩やかに減少が続く見通し" / “出生率:団塊ジュニア抜け…30代女性、…” http://t.co/bvn3HUOt9O
— akupiyo (@akupiyocco) 2015年6月6日
ちなみに経団連さんが「数年が勝負」と焦ったのは2009年。1990年あたりにわかってたのに、どんだけ遅いんだよ。
— akupiyo (@akupiyocco) 2015年6月6日
“日本経団連:少子化対策についての提言 (2009-02-17)” http://t.co/7MSOYLRufc
これらは団塊ジュニア世代が出産可能な
年齢でいる残りの時間を意識したものです。
どちらもほぼ民主党政権のときが、
「最後の時代」ということになります。
自民党・安倍政権になると、
少子高齢化にとても危機意識をつのらせた
政府関係者や関係機関が、せっせと会議を
開いたり、調査をしたりしていました。
このときですでに人口問題に関しては
「手遅れ」だったとわたしは思います。
「これで少子化危機突破?」
「地方から女性が消える」
そう考えると2019年になって、
出生数の減少について「団塊ジュニアの
出産期の終わり」なんて分析しているのを見ると、
「いつまで団塊ジュニアにこだわるんだ?」
という感じがしないでもないです。
「出生数90万人割れへ 19年、推計より2年早く 社会保障・成長に影」
日本総合研究所の藤波匠氏は
「団塊ジュニアの出産期の終わりを映している」という。
1971〜74年生まれのこの世代は、
19年にはすべて45歳以上になる。
人口問題解決の「最後の時代」だった
民主党政権のときはなにをしたか?
保育所の数を増やすことに努めたし、
「子ども手当て」「高校無償化」といった、
出生率の向上に役立つ政策を導入しようとしていました。
このとき野党だった自民党はなにをしたか?
これらの民主党の政策をバッシングして
つぶすことに血道をあげたのでした。
「子ども手当て」はほぼ消滅することになります。
マスコミも官僚も世論もこぞって
「子ども手当て」や「高校無償化」のバッシングに
明け暮れたので、自民党だけの責任ではないです。
それでも自民党が一連のバッシングにおいて、
重要な貢献をはたしたことはたしかです。
かくして人口問題解決の「最後の時代」を
闇に葬ったのが自民党になります。
彼ら自民党は人口問題に関しては、
終始破壊的な役割を演じ続けたし、
現在もそれを続けていることになります。