出生数が100万人を割ったのは2016年です。
いまから3年前でごく最近なので、
記憶に新しいかたもいると思います。
100万と数字がきっちりしているせいか、
マスコミ報道もわりと大きかったと思います。
このときわたしもエントリを書いていました。
「出生数が100万人を割った」
2015年は出生数が5年ぶりに横ばいでした。
厚生労働省は、自民党・安倍政権の経済政策の
効果の可能性があると分析していました。
「出生数5年ぶり増加、100万8000人 15年推計 子育て支援影響か」
同省によると30代の出産数が前年より増えており、
「雇用状況の改善に加え、保育所の整備などの子育て支援策が
影響している可能性がある」(担当者)とみている。
このような分析をしたというのは、
安倍政権を持ち上げたいという意識も
働いたのではないかと、わたしは想像します。
2015年の暮れは、自民党・安倍政権が
「希望出生率1.8」を目標値に掲げて、
少子化対策に力を入れることを打ち出しています。
「夢をつむぐ子育て支援?」
雇用状況の改善に加えて、少子化対策が
行なわれれば、出生数の減少は
しばらくは鈍化しそうだ、状況いかんでは、
出生数は増加が続くかもしれないと、
楽観的に見たのかもしれないです。
そのつぎの年には早々に出生数が
100万人を割るという凶報です。
しかも出生数の前年比は-3%を下回り、
21世紀の最低だった2005年につぐ低水準です。
「加速する人口減少 16年推計 出生数100万人割れ」
厚労省は「昨年は雇用や経済の状況の好転が追い風になったが、
今年は雇用情勢などに目立った変化はなく、
出産世代の女性人口減に伴い減少した」と分析している
前の年に安倍政権の経済政策を評価した人たちは、
これをどう考えたかと思います。
2016年の出生数の大幅減少は、
あまりにもお粗末な結果だったからです。
厚生労働省の関係者は、2015年の出生率を
経済状況や雇用状況が改善したと
分析したことに言及しています。
前の年に言ったことに対して
しらを切らなかったのは、よかったと思います。