2019年12月17日

toujyouka016.jpg 効力はたいしてない住民票の旧姓併記

12月15日エントリの続き。

11月5日に住民票、マイナンバーに
旧姓併記ができるようになりました。
これによって旧姓がどのくらい使えるのか、
肝心の有効範囲が気になります。

「住民票の旧姓併記、始まる 銀行口座や携帯の契約可能に」
「住民票 マイナンバーカード 旧姓併記の申請始まる」(全文)

「住民票の旧姓併記始まる 市区町村 マイナンバーカードも」
「住民票、番号カード旧姓併記 女性活躍推進、5日から可能に」

 
新聞記事を見たところ、行政機関や企業の判断に
ゆだねられていて、場合によっては
旧姓が使えないこともある、とあります。
最初からかんばしくない様子です。

https://www.asahi.com/articles/ASMC55H2WMC5UTIL027.html
一方、旧姓を契約時などに使えるかなどの判断は、
各行政機関や民間業者に委ねられている。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201911/CK2019110702000155.html
ただ銀行口座の開設や携帯電話の契約時に
旧姓を使えるかどうかは企業側に委ねられており、
政府は理解を求めていく考えだ。

政府は旧姓の「公的な証明」として
利用してもらうことを想定しているが、
金融機関などの判断によっては利用できない場合もある。
総務省は八〜九月、全国銀行協会などに協力を求めた。


おそらく12月のはじめと思いますが、
総務省に問い合わせたかたがいました。
「あくまでも旧姓がなんであったかの
証明であり、旧姓での手続きが可能かどうかは
各企業の判断となる」です。


これでは住民票やマイナンバーに
旧姓併記したところで、公的な身分確認としては
ろくに役に立たず、プライバシーを
無意味にさらしているのと大差ないです。

しかも「銀行・税務署・法務局などは、
併記があっても『旧姓での口座使用・納税・
登記は不可』としています」とあります。
住民票やマイナンバーに旧姓を
併記したところで、これまでとほとんど
変わらないことになりそうです。

銀行口座が旧姓で使えなければ、給与振込、
クレジットカードや各種引き落としなど
すべての金融手続きが戸籍姓でなければならず、
結果としてほトンドの名義登録が戸籍姓となる、
今と変わりない状況です。


4年前から「女性活躍加速のため」と銘打って、
システム改修のために多額の予算を投入して、
鳴り物入り(なのでしょうね)で登場した
住民票、マイナンバーの旧姓併記ですが、
お粗末な事態となっています。

旧姓使用の拡大なんて、選択的夫婦別姓を
実現することとくらべたら、圧倒的な後退です。
その「後退した政策」でさえ、
現状の問題をほとんど改善しないという、
後退した状況ということです。


11月6日の朝日新聞の記事を見ると、
高市早苗総務相は、住民票、マイナンバーの
旧姓併記を公的な身分確認とすることの
普及に努めていくとコメントをしています。

銀行口座や携帯電話などの契約に加え、
旧姓を使った職場での身分確認に
利用されることを想定する。
高市早苗総務相は5日の閣議後会見で
「制度が広く認知され、活用されるよう
普及に努めていく」と述べた。

高市早苗を含めた選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)は、かねてからさんざん
「旧姓使用でじゅうぶん」と言い続けています。
自民党・安倍政権も「旧姓使用でじゅうぶん」と
主張して旧姓使用の拡大を公約にしています。

「数字で語る争点・選択的夫婦別姓」

ぜひ自民党の公約通り旧姓使用で
じゅうぶんな状態に少しでも近づくよう、
制度の普及に尽力していただきたいです。


わたしに言わせると、ただ「理解を求める」と
安倍政権や総務省が言うだけでは
住民票、マイナンバーの旧姓併記は
おそらくなかなか認知されないと思います。

旧姓併記された住民票、マイナンバーがある場合、
記載された旧姓を公的な身分確認として
行政機関や企業から認められることを、
法律で保証する必要があると思います。

旧姓を公的な身分確認とすることを
拒絶する行政機関や企業には、
法律で罰則を与えるくらいの措置が
必要になってくるかもしれないです。



付記:

旧姓併記の効力について総務省に
問い合わせた結果についての資料
は、
茨城県守谷市で選択的夫婦別姓の導入を求める
意見書についての審議をしているときに
配布されたものです。



posted by たんぽぽ at 06:17 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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