新しく議席を獲得したれいわ新選組について、
くわしく見たいと思います。
「れいわ、積み上げた票と金 生きづらさ抱える人ら支える」
「悩みかかえ...れいわ支持 彼だけ勇気ふけてくれた 生活苦 貯金5万円から1万円寄付」(全文)
「政党要件満たさぬ新党 ネットでは熱」
「れいわ旋風 野党の強み見えた」
「れいわ「非常識」の前評判が一転 野党の勢力図に影響か」
「れいわ旋風 野党ラブコール 「捨て身」山本氏落選でも「前進」」(全文)
(はてなブックマーク)
12月28日エントリで少し触れましたが、
これからの政治を考える上で、
れいわ新選組を無視するわけにいかないからです。
れいわがにわか作りの政党ながら
多くの支持を得て議席獲得をはたしたのは、
「人はだれでも生きる権利がある」
「存在しているだけで価値がある」という
あたり前のことを訴えたからです。
だれにでも生きる権利があるという
当たり前のことを、山本氏はシンプルな
言葉で熱意を持って伝えた。
山本氏は「生産性ではなく、存在しているだけで
人間は価値があるという社会を
実現するために政治がある」と語った。
低所得で不安定な雇用が続いて
生活が苦しいのは、「自己責任」ではなく
「政治の責任」であることを
れいわの山本太郎ははっきりと主張しました。
かくしてれいわ新選組や山本太郎は、
これまで自己責任の名のもとに
生きる権利や価値を否定されていると
思っていた人たちの希望となったのでした。
<<あなたの生活が苦しいのは、
あなたのせいにされていませんか。
あなたが役に立たないからとか、
あなたが勉強してこなかったからだとか。
冗談じゃない>>
生活が苦しいのは自己責任と感じていたが、
山本氏はそれを強く否定した。
<<自信を奪われているじゃないですか、みんな>>
<<自己責任?違う。国がやるべき投資を
やってこなかったから>>
自己責任の名のもとに「生きてはいけない」と
言われ続けているようなかたたちは、
収入や雇用の不安定な低所得層や
障害などで生きづらさを感じるかたたちです。
非正規雇用が続いているかたや、
シングルマザー、難病患者や障害者が
具体的に記事の中にあがっています。
とくに就職氷河期以降の世代の女性は
あてはまるかたも多いのではないかと思います。
低賃金の非正規雇用がずっと続いて、
出産も結婚もできないかたも多いからです。
「日本社会の暗部・就職氷河期の女性」
2019年の参院選でれいわが支持を
集めたのは、低所得層や生きづらさを
感じる人たちは、一定の割合で存在する、
ということも示しています。
れいわが支持を集めたのは、貧困や生きづらさに
苦しむ人々に不満のマグマがたまっている証拠だ。
低賃金で不安定な非正規労働が広がっている。
若い人たちは結婚や出産をあきらめざるを得ない状況だ。
雇用・福祉政策の充実を急ぐ必要がある。
自己責任論で切り捨てられる
彼らのような人たちが存在することは、
社会のだれもが知っていたとは思います。
彼らの存在は社会から無視されて、
「見えない」ことにされていたのでしょう。
非正規や無業の女性を日本社会は
ずっと無視してきたと指摘するかたもいます。
「非正規・無職の女性たちをずっと無視してきた「日本社会の罪」」
いわば「サバルタン」にされていた
低所得層や生きづらさを感じる人たちと向き合い、
彼らの存在を社会に可視化したのが、
れいわ新選組であり山本太郎と言えます。
2017年の衆院選では、解散後に結党した
立憲民主党がリベラル・左派のかたたちから
にわかに支持を集め、野党第一党となりました。
それまで政治の世界では、泡沫と化したように
思われていたリベラル・左派は、
なかば「サバルタン」だったと言えます。
リベラル・左派は思われていたより
支持層が広いことがはっきりしました。
「立憲民主党よ、リベラルを誇れ」
2019年の参院選は、立憲民主党を含めた
既存政党がすくい上げていない
「サバルタン」がまだいたことを、
れいわ新選組がはっきりさせたと思います。