2020年01月12日

toujyouka016.jpg 変われない日本の選択的夫婦別姓

1月3日エントリの続き。

「夫婦別姓訴訟は『変われない日本』の象徴?」
という記事のタイトルについても、
わたしは思うことがあります。

「夫婦別姓訴訟は「変われない日本」の象徴?」

記事のタイトルは「夫婦別姓訴訟は」ですが、
ここでは「夫婦別姓」は「変われない日本」の
象徴かについてお話したいと思います。

 
選択的夫婦別姓法案は1996年に
法制審議会の答申書が出てから、
現在にいたるまでずっと実現していないです。

2020年の現在、24年になります。
放置されている期間の長さという点で、
選択的夫婦別姓法案は「変われない日本」の
代表格と言えると思います。


法制審議会の答申書からカウントするなんて、
まだやさしいほうだと思います。
選択的夫婦別姓の議論は、婚氏続称が実現した
1976年からあったと言えます。

「夫婦別姓の議論は1980年代にはあった」

1988年2月にニューヨークの国連本部で、
赤松良子氏はスピーチの中で、
選択的夫婦別姓の導入に言及しています。

「選択的夫婦別姓反対は人権侵害(7)」

法制審議会の答申書より前から
選択的夫婦別姓の要求はあったのであり、
これらからカウントすると、
すでに44年経過しています。


選択的夫婦別姓を認めないことで、
国連女子差別撤廃委員会から
日本政府は勧告を受けることが、
2003年以来すでに5回におよんでいます。

「民法改正・国連の勧告の歴史」

2020年現在、世界中のほとんどの国で
選択的夫婦別姓が実現しています。
夫婦同姓を強制するのは世界中でも
ほぼ日本だけという状況です。

「夫婦別姓・世界各国の状況は?」
「夫婦別姓が選択できない日本以外の国?」

国連人権委員会からの再三の勧告を無視して
てこでも動かないことや、国際社会の中で
すっかり取り残されているという事実は、
まさに「変わらない日本」を象徴していると
言わざるをえないです。


平成30年間で人口政策、家族政策をおこたり
「子どもの人口崩壊」を起こして、
少子高齢化をどんどん進行させたことは
「歴史的失策」だと思います。

「平成の歴史的失策・子どもの人口崩壊」
「少子化を避ける道をなくした」

かかる「歴史的失策」の最大の原動力は、
日本社会に蔓延するジェンダー差別です。
効果的な人口政策、家族政策には
ジェンダー平等志向の施策が多いからです。

選択的夫婦別姓はそうしたジェンダー平等の
政策の中でも代表格と言えます。
自民党・安倍政権の「女性活用」は、
選択的夫婦別姓を実現できるかどうかが
「試金石」という指摘もあります。

「安倍政権・女性活用の不信」
「安倍政権・女性活用の不信(2)」


少子高齢化という「歴史的失策」を
起こしたのは、ジェンダー差別の社会から
日本が「変われない」からです。

その「変われない」ジェンダー差別の
中心的存在が、「選択的夫婦別姓がいつまでも
実現しない」という事実と言えます。

「歴史的失策」の原因という観点から見ても、
選択的夫婦別姓は「変われない日本」の象徴と
呼ぶにふさわしいことになるでしょう。

posted by たんぽぽ at 23:15 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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