2020年01月20日

toujyouka016.jpg 政治分野の格差を改善した国・韓国(2)

1月2日エントリの続き。

今回、政治分野のジェンダー格差を改善して、
ジェンダーギャップ指数の順位を
大きく上げた国に韓国がありました。

「The Global Gender Gap Index 2020」
「Global Gender Gap Report 2020」(PDF)
「政治分野の格差を改善した国・韓国」

前回2018年の韓国の詳しいデータが
見つかったので、ご紹介しておきます。

 
過去最低の順位に影響したのは政治分野で、
前年125位から144位に後退。
9月の内閣改造まで女性閣僚が1人だったことが響いた。
女性閣僚の割合で格差を縮めて順位を上げた
韓国に全体でも抜かれる形になった。

韓国の政治分野のジェンダー格差改善で
今回とくに健闘したのは女性閣僚の割合です。
2018年は女性閣僚の割合は9.1%で、
スコアは0.100、順位は119位です。



2020年の女性閣僚の割合は22.2%、
スコアは0.285で順位は73位です。
2018年とくらべて大幅に女性の割合が
高くなっていることが歴然としています。




韓国の女性閣僚の割合は、2019年8月の
内閣改造で大きく増えました。
このときの閣僚は19人中5人が女性です。

「文大統領 駐米大使・法務相ら閣僚級10人交代=外相は留任」
「女性閣僚が一人だけの安倍改造内閣。在日外国人女性からは「“女性活躍社会”と口だけのリーダーばかり」の声も」

8月30日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が内閣改造を
行ったお隣韓国でも19人の閣僚のうち5人が女性。
新たに社会副首相兼教育部長官に愈銀恵(ユ・ウンへ)、
女性家族部長官に陳善美(チン・ソンミ)が起用されている。


これは文在寅大統領が女性閣僚の割合を
3割以上にすることを公約にしたためです。
2020年に韓国の女性閣僚の割合が
きゅうに高くなったのは、公約を守るための
ステップということです。

「【コラム】韓国の女性閣僚数、世界142位」

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が
組閣にスピードを出しながら
女性閣僚の割合を30%まで引き上げる
という公約が守られるのか関心が集まっている。
文大統領は選挙運動当時、「初期内閣は
女性閣僚30%から始め、任期内に男女同数で
内閣を構成する」と約束した。

「韓国の女性と経済、ともに高みへ」

一番最近では、文(ムン)大統領が、
閣僚の3割を女性にするとの公約を果たしました。

現在は22.2%なので、まだ公約の
目標に達成してはいないです。
それでも2018年からは格段に
改善されていることを考えると、
この公約の実現可能性は高いと思われます。


最終目標は文大統領の在任中に
女性閣僚の割合を50%するということなので、
この数値はハードかもしれないです。
それでも具体的な数値目標を出して、
着実にそれに近づいて行くのは、
評価できることだと思います。

「女性活躍」をスローガンにしながら、
女性閣僚の割合の数値目標を出さず、
女性閣僚の人数を減らしている
日本とは対照的だと思います。



付記:

12月27日エントリでは2018年の韓国の
ジェンダーギャップ指数のデータは、
小項目ごとの数値が出ていないとしていました。

ウェブで直接閲覧するサイトでは、
どこの国も2018年のデータは
小項目ごとの数値を示さなくなっています。

PDFファイルを見ると2018年も
どこの国のデータも小項目ごとの
数値が示されていることがわかりました。
それで詳細を取り上げたしだいです。

posted by たんぽぽ at 06:27 | Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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