2020年02月05日

toujyouka016.jpg 非婚女性が増えて困るのはだれか?

2月4日エントリの続き。

結婚改姓したくないなら「結婚しなくていい」
という、杉田水脈によるらしい野次に対して、
「だったら結婚しない」と言ったかたのお話です。

「「選択的夫婦別姓」国会でヤジに「だったら結婚しないよ!」」

 
このヤジに衝撃を受けたというハヤカワさんは、
「だったら結婚しないよ、と逆に思う」と言い、
周囲には「名前が変わることに抵抗がある人」、
さらには「仕事の実績に響くという理由で
結婚しない人もいる」と明かします。

記事では出生数の低下について触れています。
結婚しない人が増えれば、子どもを持たない人が
増えるので出生数が下がって、少子高齢化社会が
急速に進行するということです。
これはもちろん深刻なことです。

「「結婚しなくていい」と少子化対策」


結婚改姓したくないから結婚しないという
女性が増えると、ある種の人(男性)たちにとって、
もっと身近なことで深刻なことが
あるのではないかと思います。
それは結婚できない男性が増えることです。

おおかたの男性にとっての考えは、
最善: 望む相手と結婚する
次善: 望まない女と結婚する
最悪: 結婚しない
のようだと、簡単になら言えるだろうと思います。

「女性が結婚しないのはなぜか」
「非婚女性はなぜスティグマか?」

結婚しない女性が増えると、男性にとっての
「最悪」の事態である「結婚しない」を
いやおうなしに選択することになります。

日本の男性はとりわけ未婚でいることに
対する不幸感が強いです。
結婚できないことは男性にとって、
とりわけ避けたいことではないかと思います。

「日本の未婚男性の不幸感」

30~50代男女の不幸感(既婚者と未婚者の比較)


結婚改姓を喜ぶ女性はほとんどなく、
女性ばかりが改姓することに不満や負担を感じる
女性が多い、という調査があります。

「結婚改姓を喜ぶ女性はいないらしい」

改姓にあたっての感慨を尋ねたところ,
やはり多いのは「そういうものだと思った」
「特に 何とも思わなかった」というものであったが,
やはり当然のように女性が改姓しなければ
ならないことに疑問を感じていた人もいた.
そして非常に多かったのが
「改姓はとても面倒だった」という意見である.
一方,「是非変えたいと思った」
「それこそ結婚の証だと思った」という程の
強い思い入れも見られなかった.
この点,学生など20歳前後の場合,とりわけ女性は
ロマンチック・ラブ概念が先行しているため,
改姓に一種の憧れもあるようだが,
実際に婚姻を経験している女性たちには
それ程の思い入れもなかったようである.

2016年のはじめごろに行なわれた
首都圏勤務の20-30代の女性を対象にした
ウートピのアンケートでは、
選択的夫婦別姓が実現したら
夫婦別姓(非改姓結婚)を選択すると
答えたかたが63%いました。

「非改姓結婚希望が6割以上」

夫婦別姓が可能になったら、あなたは?

これらを考えると「結婚改姓したくないから
結婚しない」と考える女性は、
案外多いことが考えられます。


女性の現状がこのようだとすると、
男性にとっての「最悪」である、
「結婚できない」を避けるには、
1. 自分が改姓して妻の苗字を名乗る。
2. 自分の相手の女性も改姓せず夫婦別姓とする
のいずれかを選ぶことになります。

男性にとって1.はなおさらですが、
2.も受け入れられないことが少なくないです。
「相手の女性が自分の苗字に改姓しないなら
結婚しなくてよい」という場合は、
1.も2.も受け入れなくてよいでしょう。

1.も2.も受け入れられない、
相手の女性が改姓しないのも嫌だが
結婚できないのも嫌だという男性は、
手のほどこしようがないです。

posted by たんぽぽ at 22:49 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はてなブックマーク - 非婚女性が増えて困るのはだれか? web拍手
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]