2020年02月07日

toujyouka016.jpg 男女平等指数と選択的夫婦別姓

1月27日の日本経済新聞で、
日本のジェンダーギャップ指数が
低迷することについての、上野千鶴子氏への
インタビュー記事があります。

「男女平等、日本は過去最低 上野千鶴子氏に聞く」
「男女平等、日本は過去最低 上野千鶴子氏に聞く」(全文)

この問題についてフェミニズムの
大御所から意見をもらうというのも、
なかなかなものだと思います。

 
話題の導入はやはり日本は前回2018年の
110位から、今回は121位と大きく
順位が下がったことです。

「ジェンダーギャップ指数2020」

日本の順位が下がった原因として、
諸外国はジェンダー格差を縮めることを
推進したのに、日本はなにもしなかった
ということを指摘しています。

− ランキングは18年の110位から
大きく下がりました。

「悪化したのではなく、変化しなかったのです。
諸外国が大きく男女平等を推進している間、
日本は何もしなかった。だから結果として
順位を下げたのです」

「国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)が
日本に出す勧告がいい例です。
選択的夫婦別姓などを早くから
指摘されているのに何もしない。
選択的夫婦別姓の導入はコストがゼロで
効果が出せる試作なのにそれでもやらない。
政権与党に本気で変える気がないからです」


日本がなにもしないことの代表例として
あがっているのが選択的夫婦別姓です。
国連女子差別撤廃委員会がこれまで
5回日本政府に選択的夫婦別姓を
導入するよう勧告しています。

「民法改正・国連の勧告の歴史」

民法規定についての国連人権機関からの勧告

それにもかかわらず手付かずできています。
法制審議会の答申書が出てから
今年2020年で24年が経過しています。

長年放置され続けている政治課題です。
選択的夫婦別姓は「変われない日本」の
象徴だと言うメディア記事もあります。
選択的夫婦別姓はジェンダー平等のために
日本政府がなにもしないことの
代表例と言えるでしょう。

「苗字から始まるアイデンティティの闘い」
「「変われない日本」、参院選で占う選択的夫婦別姓の行方」

「夫婦別姓訴訟は変われない日本の象徴」
「夫婦別姓訴訟は「変われない日本」の象徴?」


選択的夫婦別姓を導入しているかは、
数値で評価できないことです。
それゆえジェンダーギャップ指数の
調査項目には含まれないことです。

それでも選択的夫婦別姓さえも
導入しないというジェンダー意識が、
ほかのジェンダー政策に対する
不熱心さにもあらわれることはあるでしょう。

その結果、ジェンダーギャップ指数の
調査対象になる政策もなにもしなくなり、
スコアの改善が見られなくなることは、
いくらでも考えられることです。

posted by たんぽぽ at 22:55 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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