選択的夫婦別姓の話題になっていたとき、
「結婚改姓は女の覚悟の問題」とか
「女には改姓の負担があるのが結婚」という
意味のことを言って、物議をかもしています。
「武田鉄矢の発言に批判殺到 夫婦別姓は「女の覚悟の問題」」
(はてなブックマーク)
司会の東野幸治(52)から話を振られた武田は
「女の覚悟の問題でしょうけど」と前置きしたうえで、
妻を旧姓で呼んだ際に叱られたエピソードを披露。
武田の妻は「自分は前の姓を置いて武田の姓になった。
そういうつもりで来ているんだから
冗談でも前の姓で呼ぶな」と語ったという。
そして、「姓を変えるというのは煩わしさも込み。
その煩わしさこそが結婚の関係
じゃないのかなあ」と持論を展開した。
ここまではっきりと「女は男と違って
結婚改姓で苦労して当然、苗字で苦労して当然」と
言う人も、なかなか珍しいと思います。
選択的夫婦別姓に反対する人は、
たいていは夫婦同姓の強制にともなう
ジェンダー差別を隠して、表面的は
ジェンダー平等をよそおうからです。
武田鉄矢氏は自分の妻は結婚改姓したことを
当然としているというお話をしています。
自分の個人的体験を一般化するのは、
選択的夫婦別姓の反対派らしいです。
武田鉄矢氏の妻はそれでよかったのでしょう。
でもそれではよくないという
人たちもいるということです。
「世の中には自分と異なる他人がいる」です。
それゆえ選択的夫婦別姓の反対派が、
いくら結婚改姓しても問題なかった
例を出しても、意味がないことになります。
武田鉄矢氏の発言は、
1. 女性だけの問題だと思っている
2. 他人も自分と同じだと思っている
のふたつに集約できると思います。
それぞれの観点からの批判のツイートが、
最初の記事で引用されています。
夫婦別姓の話題で、武田鉄矢が「あまりわからないけど」と前置きしながら「女の覚悟の問題だと思うんだけど」って言ってるのが、この問題の議論が進まないない理由だと思う。民法上は女性が性を変えろとは言ってない。どちらかに合わせろと言ってる。でも、男性はまったく自分の問題だと思ってない。
— tnk (@tanukong) February 2, 2020
ワイドナショウで夫婦別姓ヤジの件で杉田水脈批判をしていると思ったら武田鉄矢が「結婚する覚悟」みたいな話をしだして気持ち悪かった。あなたのパートナーがそうだからといって他の人はそうではない。他の人の考えを認めない国は技術革新無理でございます。
— saori kono (@kkksss37) February 2, 2020
番組のほかのコメンテーターは、
選択的夫婦別姓に賛成だったり、
自身も結婚改姓したくないかたばかりで、
武田鉄矢氏の発言に批判的でした。
コメンテーターの乙武洋匡氏(43)は
選択制であることから、「特に反対するような
話ではないのかな」と理解を示す。
バナナマン・日村勇紀(47)と結婚した
神田愛花(39)も「別姓でいいなら別姓がいい」と語り、
続けて「通帳の名義を変えたりとかけっこう大変で、
なんで女性だけって思うんです」と女性が姓を
変える際に起こる煩わしさを主張していた。
フジの佐々木恭子アナ(47)は「えー、ない」と苦笑。
Twitter上でも、武田に対して批判が殺到していた。
選択的夫婦別姓に無理解だったのは、
武田鉄矢氏ひとりだけというのは、
せめてもの救いと言えます。
そんな時に、昔の話したって「ふ〜ん、おじいちゃんおばあちゃんの時代はそうだったんですね」で終わりです。
本来は、夫婦別姓問題って、これから結婚する、結婚を考えるような年齢の人たちが中心になって決めるべきだと思うんですよね、夫婦別姓に限りませんが、年寄がアップデートされていない昔の常識で語ったって、今も現実に即さなすぎるんです。
私自身も気を付けないといけないと思っていますが、年を取ると経験則がある分、周囲の変化に対して鈍感になるから、的外れに頓珍漢なことを言ってしまいがちなんでしょうね。老人は謙虚になれねば、謙虚さが足りないと老害化するんですよ。
こちらにコメントありがとうございます。
武田鉄矢が結婚したのは、
調べてみたら1974年でした。
金婚式にはまだ年数があります。
それでも高度経済成長の時代は終わって、
「昭和最後の時代」に入りつつあるころです。
>夫婦別姓問題って、これから結婚する、
>結婚を考えるような年齢の人たちが
>中心になって決めるべきだと
まったくその通りだと思います。
わたしがときどき示しているウートピの
アンケートや、女子高の小論文のような意見が、
優先されることだと思います。
http://pissenlit16.seesaa.net/article/460522368.html
この問題、肝心の結婚当事者の意見が、
あまり重視されないと思います。
>年を取ると経験則がある分、周囲の変化に対して鈍感になるから、
高齢になると時代の変化について
いけなくなるゆえんなのですね。
周囲の変化を把握し続けられるよう、
いくつになってもアンテナを
張り巡らせる必要がありますね。
>老人は謙虚になれねば、謙虚さが足りないと老害化するんですよ
わたしが将来「老害」と言われる
可能性が高いと思っているのが、
40-50代でネトウヨになった世代です。
20年後も現在と同じ調子で続けていたら、
きっと「老害」と言われると思います。
言い出すのは、たいてい自分は
改姓していない男性だったりします。
武田鉄矢の場合、「女の覚悟」と
言っていて、このあたりが正直です。
男には「覚悟」は必要ないのかと思います。
>武田さんの奥さんはこんなこと言われて
それはなんとも言えないです。
こういうところに反対派(非共存派)男性の
妻が出てきて意見を述べることは
なかなかないのですよね。
武田鉄矢は、本当はじゅうぶんよく
わかっているのかもしれないです。
選択的夫婦別姓が実現したら、
自分の妻が旧姓に戻すと、
確信しているのかもしれないです。
>昔の僕はよくわからないのに賛成
直感的に、選択的夫婦別姓は、
実現してもなんら問題ないもの、
実現する必要があるものと
感じ取っていたのかもしれないです。
そうだとしたら、その直感は
適切だったということです。