2020年02月24日

toujyouka016.jpg 憲法に男女不平等の解消を明記?(3)

2月18日エントリの続き。

自民党の稲田朋美が男女の不平等の解消を、
憲法に明記することを議論するという
考えを示したことについてです。

「稲田幹事長代行 “憲法に男女不平等解消明記”議論の考え示す」
(はてなブックマーク)

 
ジェンダー不平等の解消が、
「自民党の憲法改正案の4項目には
入っていない」という指摘について、
ここでは見ていきたいと思います。

そのうえで「自民党の憲法改正案の4項目には
入っていないが、日本もそうすることによって
風景が変わる」と述べ、憲法に男女の不平等を
解消することを明記することについて
議論していくべきだという考えを示しました。


「憲法改正案の4項目」とはなんぞや?
ですが、以下の内容となっています。
(1)と(2)はきわめて自民党らしいです。
(3)も地方に強い支持基盤のある
自民党的な主張だと思います。

「【改元特集】「改憲4項目」とはそもそも何か。その中身とポイントは〔再掲〕」

(1)自衛隊の明記
(2)緊急事態条項
(3)合区の解消
(4)教育無償化の明記

(4)は2017年5月に憲法改正案の中に
加えることが掲げられました。

「憲法改正で教育の無償化?」

(4)の教育の無償化があることですし、
ここに「ジェンダー不平等の解消」が加わることは、
それほど場違いでないと言えます。


問題は自民党が憲法改正案に
ジェンダー不平等の解消を入れようと考えるか、
あるいはそんな議論をしようとするかです。

自民党は「伝統的家族」と称する
因襲・反動的な家族・ジェンダー観を
標榜し、維持・推進しようとしています。

自民党の憲法草案でも、家族や婚姻に関する
ジェンダー平等規定を定めた24条から、
「家族の助け合い」の名の下に女性の権利を
制限する方向に改正するくらいです。

「自民改憲草案・両性の合意」
「自民改憲草案・女性の地位」

ほのぼの一家の憲法改正ってなあに? p.61


現行



草案



解説




これらを考えると、自民党の従来からの
憲法草案や、基本イデオロギーと反する
ジェンダー不平等の解消に対して、
自民党が積極的になるとは、
わたしには思えないです。

posted by たんぽぽ at 18:13 | Comment(0) | 法律一般・訴訟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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