2020年02月27日

toujyouka016.jpg 被抑圧者は制度に順応できない

2月26日エントリの続き。

結婚改姓したくない気持ちを結婚相手に
切り出した女性と、切り出された男性との
会話をもっとくわしくみていきます。

「夫婦別姓について、婚約者(男)へ真正面から切り出してみた。」

 


この相手の男性は、結婚改姓したくない
女性の気持ちをまったく理解できない
というか、したくない様子です。

それはつぎのような発言に現れています。
「日本の結婚制度は夫婦同姓と
決まっているのだから、それにしたがって
結婚改姓すればいい」という主旨です。

日本の制度が気に入らないなら、海外に行くべきなんだよ。
どうして順応しないの?

何かを通すためには、金、社会的信用が必要だよ。
基本的に、制度として決まっている事に
関しては、それに流されていれば良い。
制度というのは、国にある程度守られているもの。


この男性は、相手の女性に対して
「なぜ結婚改姓して夫婦同姓となる制度に
順応しないのか?」と訊いています。

この女性にとって結婚改姓は
さまざまな負担や不利益があります。
つぎのようにジェンダー不平等で、
自分の尊厳が守れないと言っています。

そのようなデメリットを甘受することを
余儀なくされる制度に、順応できないのは、
むしろあたりまえというものです。

あのね。話し合いを始める前に、
まずはこの記事を読んで欲しいの。
🔻nanaさん著 男尊女卑につける薬「選択的夫婦別姓」
https://note.com/nana77rey1/n/n2d436249f47b
私は自分の今の苗字が好きだし、
自分の尊厳を守りたいから、別姓がいい。
でも、今の制度だと無理だから、事実婚を提案させて貰う。

「どうして順応しないの?」の答えは、
「現在の結婚制度によって搾取や抑圧を
されるから」になるでしょう。


相手の男性の言いぶんである
「現在の結婚制度に順応しろ、
流されろ」というのは、「制度のために
人間がいる」という考えかたです。

結婚制度をふくめた社会制度は
すべて人間がよりよい生活をするための
人間によって作られた「手段」です。
「目的」である人間のために「手段」である
制度は存在しなければならないです。

「制度のために人間がいる」という
相手の男性の考えかたは、「手段」のために
「目的」は存在しろということです。

それは「手段」と「目的」の倒錯です。
結婚制度を含めた社会制度は
人間の「被造物」なのに、「創造主」である
「人間」に対する「反逆」になります。

posted by たんぽぽ at 22:58 | Comment(2) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
男には「そんなに夫婦同姓を守りたいならお前が妻の名字に変えろ」と言いたくなってしまいます。
Posted by あいうえお at 2023年11月14日 16:14
くだんの婚約者の男性は、
「会社や取引先での自分の評価」を楯にとって、
「自分は改姓せず、相手の女性に改姓させて
夫婦同姓」を正当化していますね。
Posted by たんぽぽ at 2023年11月20日 23:38
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